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strike witches the witches of stratos
Ep-02
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ついに敵はその射程に旅客機を捉えた。
 敵の主翼から、ミサイルが発射。
 ミサイルは真っ直ぐに旅客機へと向かって行く。
 真耶はライフルをミサイルに向けて発砲。だが、撃ち落とせない。 

「っ、だめぇぇぇ!」

 真耶が叫ぶ。
 だが、その叫びも空しく、ミサイルは旅客機に吸い込まれて――
 空を包む閃光。 
 大気を震わせる轟音。
 突如、奔った雷が、敵とミサイルを呑み込んだ。   
 白い破片となって空に溶けるネウロイ。その上空を、四つの影が駆け抜けていった。
 影が通り過ぎた後に煌めく蒼。
 あれは……

「あれは……ウィッチ」

 蒼い光の軌跡。
 それはストライカーユニットから洩れる魔法力の光だ。
 突如戦場に現れたウィッチ達は、次々にネウロイへと襲いかかっていく。
 
「先生、これは一体」

 直援に当たっていた仲間から戸惑った声が届く。
 仲間の質問に答える事も出来ず、真耶は目の前で繰り広げられる猛攻を呆然と見つめる。

 その時。

『間一髪って、ところでしたね』

 突然、通信に若い男の声が割り込んだ。 
 驚いて、あたりを見回すと、こちらに近づいてくる二つの影を見つける。

「お久しぶりです、真耶さん」

「え?」

 現われたのは一人の少年。
 ざんばらな黒髪に、青い瞳。扶桑皇国空軍大尉(ふそうこうこくくうぐんたいい)緋村優刀(ひむらゆうと)がウィッチを引き連れて近づいてきた。

「緋村くん!? どうしてこんなところに」

「後はこちらで引き受けます。真耶さんたちは、旅客機の直援に回ってください」

 戸惑う真耶をよそに、優刀は指示を出す。

「わ、解りました。敵は再生速度が速いので気をつけてください」

「了解」

 優刀はウィッチを引き連れて、戦闘が繰り広げられている空域に飛んで行く。
 真耶は思わず安堵のため息を漏らした。
 何とも心強い味方が来たものだ。
 ウィッチの持つ魔法力はネウロイにとっては脅威であり、魔法力を付加した攻撃なら、ネウロイの再生能力を大きく減ずることが出来る。
 さながら猛禽の様に、ネウロイを狩っていくウィッチ達。
 その様子を観察しながら、真耶は心中で自嘲した。
 最新鋭のISを八機でかかりながら、満足に旅客機を護る事すら出来ない、自分たちのなんと不甲斐ない事か。
 内心忸怩たる思いで、真耶は戦場に目を向けた。
 

 ◇ ◇


 真耶の元から離れた優刀は、一気に乱戦となった戦場の只中へ突撃する。
 前方からネウロイの巨体が突っ込んでくる。
 放たれる火線。恐れず、冷静に、優刀は降りかかる火線を、左にロールして回避。ネウロイの背後へと抜ける。
 左に旋回。敵の背後へと回り
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