第六百七十五話 どれだけ生まれ変わってもその九
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「それは」
「人種的偏見は連合では殆どないし」
「混血が進んでな」
「もう今更だからね」
「ユダヤ系やスラブ系と言ってもな」
ヒトラーが差別していたその対象である、現に彼は絶滅させる為の政策を推し進め大量虐殺を行っていた。
「もうな」
「一応その民族の括りはあるがな」
フックも言った。
「しかしな」
「混血が進んでいてな」
「もう民族と言ってもな」
それでもというのだ。
「血ではな」
「言わないな」
「文化で言うな」
「そうなっているな」
「それならだ」
「ヒトラーもな」
その彼もというのだ。
「別にな」
「偏見は持たないか」
「人種的なな」
それはというのだ。
「ないだろうな」
「そうか」
「スターリンもな」
もう一人の独裁者である彼もというのだ。
「今は親の暴力も止められる」
「DVはな」
「それに別に洒落にならない権力闘争もな」
「ソ連のか」
「そうしたものもないからな」
だからだというのだ。
「パラノイヤになる可能性もだ」
「低いか」
「だからああはならないだろう」
「そうか」
「それでヒトラーは画家になってな」
「何処かの美大に合格してか」
「スターリンは投稿サイトにでも詩を投稿してな」
そうしてというのだ。
「そしてだ」
「詩人になっていたか」
「そこで売れたら専業になってな」
「それはヒトラーもだな」
「そうでないなら副業をしてな」
「生きていくか」
「そうなっていたが」
それでもというのだ。
「ベリヤはな」
「違うか」
「あいつはどんな環境でもだ」
「屑になっていたか」
「何でもお姉さんがいてな」
このお輩の家族の話もした。
「お姉さんが耳が聴こえなくてな」
「そうだったらしいわね」
「それで親はずっとお姉さんにかかりきりでな」
「放置されていたの」
「だがそれ位でな」
「あそこまでなるか」
「どうもな」
タムタムは首を傾げさせて述べた。
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