第四十話 期末テストを前にしてその十四
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「妊娠とか病気とか」
「どっちも嫌ね」
「そんなことになったらことだから」
それでというのだ。
「破目は外してもね」
「外し過ぎないことね」
「お酒も飲み過ぎたら身体壊すし」
「肝臓とかね」
「急性アルコール中毒にもなるから」
そうもなるからだというのだ。
「破目の外し方もこれから覚えることだけれど」
「外し過ぎるとなの」
「よくないわ、外し方もね」
破目のというのだ。
「わかることよ」
「それを知るのも勉強ね」
「夕方からの雨は止まないとか言って」
美奈代は今度はこう言った。
「歳取って遊びを覚えたら止まらない」
「暴走するの」
「そうなるのはね」
「破目の外し方を知らなかったからなの」
「だから羽目の外し方もね」
「覚えておくことね」
「それも勉強よ」
そのうちの一つだというのだ。
「人生のね」
「そうしたこともなのね」
「私もまだ勉強中だけれどね」
「破目の外し方も」
「そう、それで海でもよ」
そこでアルバイトをして遊んでもというのだ。
「破目は外し過ぎない」
「その外し方もわかるのね」
「そうしていってね」
「さもないと飲み過ぎたり」
「男の子と遊んでもね」
「妊娠とか病気とか」
「そういうことになるから。梅毒なんてね」
この病気になればというのだ。
「大変よ」
「エイズよりも?」
「下手したらエイズよりまずいでしょ」
梅毒になると、とだ。美奈代は否定せずに答えた。
「身体ボロボロになるから」
「身体中に斑点出来てお鼻落ちて」
「身体が腐って脊椎やられて動けなくなってね」
「頭もおかしくなるのよね」
「耳が聞こえなくなったりもするから」
作曲家のスメタナがそうなってしまった、我が祖国や売られた花嫁で有名な彼の晩年は梅毒で無惨なものになっていた。
「それで身体腐りきってね」
「それ死ぬのよね」
「そうなるからね」
だからだというのだ。
「エイズよりもね」
「厄介なのね」
「お話聞くとね」
「その梅毒になったりもするから」
「あと身体も壊すから」
酒以外のことでもというのだ。
「だからね」
「よくないのね」
「本当にある程度でね」
「破目を外すことね」
「それが大事よ、遊び人でもね」
そう呼ばれる人達もというのだ。
「本当にわかってる人はね」
「破目の外し方もわかってるのね」
「そうだと思うわ」
こう富美子に話した。
「本物はね」
「遊び人でも」
「遊んでも溺れないのよ」
「じゃああれね」
富美子はそう聞いて言った。
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