選択の始まり
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興奮してんじゃね?」
そうだったらどうしましょう?
痛めつけても喜ばれたら、逆に言わせたいことを言わせられないかもしれない。
困りましたわ。私、テクニックで拷問するのは苦手なんですけど……。
「……やべぇ……! さっきから際限なく嫌な予感が膨れ上がってくるぜ……! この不安を払拭するには智。お前の胸を揉ませ───」
もう一度吹っ飛んでいく副長を尻目にとりあえず一応、総長のいう事を聞こうかと思って返事をする。
「で、何ですの? ここで下らない事を言ったら流石の総長でも許しませんのよ?」
「Jud.Jud.ネイトには悪いんだけど……シュウについては許してやってくれね? あいつがああなのは俺のせいでもあるんだし」
「……はい?」
初耳にも程がある発言であった。
正直、そんな事があったという事を考えてなかったので、思考と体が停止してしまった。それは周りも同じらしく、え、マジで? といった感じで硬直しているメンバーであった。
どうでもいいですけど、付き合い良すぎじゃありませんの? と一部の思考がこの状況をツッコんでいる。
そうしていると、当の本人たちが会話をし出した。
「おい馬鹿。何、気色悪い事言ってんだ。ああん? 誰がてめぇのせいでこんな愉快な状況になるって言うんだ」
「おいおい親友。幾ら照れ屋さんだからって、そこまでツンデレになったら俺もときめいてちまうぜ。もーーーう! ツンツンしちゃって! このテ・レ・ヤ・サ・ン!!」
「ぶっ殺す」
落ち着け落ち着けと周りで彼を抑えにかかるのを見る。
気持ちは解るが今はこれを聞かないと話にならないので、結果放置する。
総長に先を促らせる。ナイトとかが録音を開始しているけど、そこは気にしないでおこう。自分には関係がない事だし。
「総長。続きを」
「───その前にギャグ、いらねえか?」
拳を握る。
「───総長。続きを」
「ひ、一つ仕草を買えただけで、言葉の雰囲気が変わりやがったぞ……!」
いいからいいからと半目で睨みながら先を喋らせる。
ああと前置きを置いて彼は先を続けた。
「ネイトがどうしてそこまで拘ってんのか知らねぇけどよ……この話し合いの結果で、あいつは動いてくれると思うぜ。」
「……それは……どうして……?」
「だって、それが俺とあいつが交わした約束なんだ」
約束。
その言葉では自分が思い出す思い出もある。それこそ、総長と交わした約束である。
だけど、それとは別に彼とも総長は約束を交わしたという事だろうか。
そう思い、彼の方を見る。
彼の性格だと、見当違いとかならば直ぐに否定するだろう。
だけど、彼の反応は沈黙して、だけど、何となくふんっといった感じに顔を背けている。
そ
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