暁 〜小説投稿サイト〜
<ポケットモンスター トライアル・パレード>
1章「新しい旅先」
7話「トレーナー・ベストカップ 第一の試練」
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フィールド内の1箇所で、激しい巨大な電撃の柱がそそり立ち、爆発が起きた。そして、10秒後に。
『第一の試練、終了!』
試練の終了のアナウンスが、会場中に鳴り響いた。


終了のアナウンスが鳴ってから、10分が経過した。ゴールに到達した者や出来なかった者など、挑戦者達全員がゴール付近のステージ前に集められていた。その中に、サトシとマナオも居た。他の挑戦者も含めて殆どのトレーナーもポケモンもボロボロだった。自力で立てないポケモンは、モンスターボールに戻され、まだ元気なポケモンやボールに入らないサトシのピカチュウのような場合は、外に出されていた。ピカチュウは、ダウンしてないものの立ち上がる力が無い為、サトシの胸に抱きかかえられていた。マナオは、既に限界だったが一緒に結果を見たいらしくボールに入るのを拒んでいた。そこで、カラカラも彼女に体を預けていた。そんな彼の前に、責任者であるオオバヤシが、姿を現した。
「挑戦者の諸君。第一の試練、ご苦労であった。見事な挑戦だった」
彼は、今度はマイク越しでなく自身の大きな声で、達成した挑戦者達に、激励を言う。
「それでは、今回の第一の試練、達成者を発表する」
そう言って、彼は右手で後ろにあった大型モニターに手を振りかざす。
「この者達だ」
すると、そのモニターに一気に名前が表示されて行った。そう、挑戦者達の中で、第一の試練が達成出来た者達だけの名前だ。
「今回の達成者は、106名中42名であった。各自、自分の名前を見つけよ」
そう言われて、挑戦者達は次々と自分の名前を探し始めた。
「えーと、えーと、俺の名前は」
サトシもすぐにモニターの端から端まで見て、自分の名前を探した。
「あ、あった」
「ピカピ」
サトシは、自分の
「やったな、ピカチュウ」
「チャ〜」
そして、互いに強く抱きしめ、苦労して試練を達成出来た喜びを分かち合った。それから、サトシは、すぐ側に居たマナオの方を、振り向いた。
「マナオは」
そう彼女に問いかけるが、すぐに返事が返って来なかった。彼女は、顔も体も固まっていたのだ。それに、彼女の顔には、喜びが無かったことに気付き、サトシは嫌な予感がしてきた。すぐに、モニターを見てマナオの名前を見ようと思ったが、それで名前が無かったら、ますます気不味いと感じて、見るに見れなかった。そう彼女の口から聞くべきと考えた。
「し、師匠」
そう考えていると、彼女から不意に名前を呼ばれた。
「ど、どうだった?」
サトシは、恐る恐る聞いてみた。すると、彼女の目からドンドン涙を溢れてきたのだ。それを見て、サトシは一気に顔色が悪くなり、悲痛な気持ちになりそうにになった。
(嘘だろ)
「マ、マナオ」
サトシは、彼女に何か励ましの言葉を言うべきかと、思ったが特に良い言葉が思いつかず、ただ
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