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ファイアーエムブレム聖戦の系譜〜選ばれし聖戦の子供たち〜
第一章:光をつぐもの
第1話:旅立ち
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、あの剣技は」
「ロドルバン、感心してる場合じゃないわよ」
 妹の言葉に兄は不敵に笑った。
「そうだな、じゃあ俺たちも」
 二人は構えを取った。
「行きますか」
 その言葉を合図に二人は敵軍へ稲妻の如き速さで突き進んだ。岩石と見間違うばかりの大斧がロドルバンの頭上にめがけて振り下ろす。彼に大斧を振り下ろした兵士の腕を大剣で切り払った後、そのまま兵士の胸に突き刺した。ラドネイは足を狙った一撃を跳躍で素早く交わすと大剣を横へ一閃させた。一撃を繰り出した兵士の顔が上顎の部分から吹き飛んだ。
「何だあいつら、化け物か!?」
「あいつらに構うな、あのちっこい女を殺れ!」
 ラクチェに四人の兵士が襲いかかる。ラクチェは大剣を構えて冷静に彼らを見ている。
(まだ遠い・・・・・・)
 イザーク兵たちが突進してくる。
(まだだわ・・・)
 間に合いが更に迫った。イザーク兵たちが斧を振り上げた。
(今だ!)
 ラクチェが動いた。
「流星剣!」
 まず一番前にいた兵士が胸を斜めに斬られ次に兵士の左腕と顔の斜め半分が飛んだ。三人目は片膝と胸を真っ二つにされ最後の兵士は身体を十文字に断ち斬られた。一瞬にしてラクチェに斬られた兵士たちは細切れになりバラバラと地面に落ちた。
 四人を始め解放軍の剣撃がイザーク軍が圧倒する中、セリスはイザーク軍の者と対峙していた。鋼の剣を構えるセリスは瞬きをせず相手を見ている。
 セリスの足元には、既に二人のイザーク兵が倒れていた。今前に立っている者は将校であるらしく武装も服装も他の者とは違う。敵は斧を振りかざしてセリスに襲いかかった。それを見るとセリスは姿勢を屈めて相手の壊へ跳んだ。
 二つの影が交差した。一方は着地と同時に脇腹から血を噴き出して倒れた。もう一方の着地の瞬間ややバランスを崩したがすぐにバランスを取り戻し壊走する敵軍を見届けた。セリスたち解放軍の初めての正規戦は鮮やかな勝利に終わった。
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