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ファイアーエムブレム聖戦の系譜〜選ばれし聖戦の子供たち〜
第一章:光をつぐもの
序章:プロローグ

[1]後書き [2]次話
 王都バーハラでの激しい戦いは有力諸公のほとんどを死に追いやりアルヴィス卿は自らが計画した通りに、王国の全権を手に入れることとなった。彼は敵対するシレジア、レンスターの両王国を滅亡させて大陸を統一し、国民の圧倒的な支持によってグランベル帝国初代皇帝となったのである。
 そしてバーハラの戦いから十七年の時が流れた。かつてアルヴィス皇帝を熱狂して迎えた人々もその圧政に喘ぎ苦しみ、また、帝国の支配下にある地方の国々では、人々はまるで奴隷のような生活を強いられていた。ここイザークでも人々の苦しさは限界に達していた。
 イザーク王ダナンは父親であるランゴバルト公爵に似て、残虐な男であった。彼はイザークの民を奴隷分身に身を落とし自らはリボーの王宮で快楽に溺れながらも、次男ヨハンをイザーク城に、三男ヨハルヴァはソファラ城に、腹心であるハロルド将軍を於いて、住民を厳しく弾圧していたのである。
 だが、イザークの民には希望があった。北方の隠れ里「ティルナノグ」にシャナン王子の解放軍が結成され、日に日に力をつけてきた。そして、彼ら若き戦士たちの中にイザークの人々が光の光子と呼び、また、グランベルの皇子と敬う一人の少年の姿があった。解放軍の若き盟主、その名を、セリスといった。
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