第五百十六話 川中島の激戦その十二
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「今出るわ」
「そう。それじゃあね」
「ご飯を食べてね」
「また戦おう」
「そしましょう」
「凛奈様、私達も起きましょう」
「ガウ」
シャルロット=コルデーとスフィンクスが主に声をかけていた。
「まだ疲れが取れないならいいですが」
「ガウガウ」
「食事の用意も出来ていますので」
「もう起きてるわ、少し前にね」
凛奈もこう応えた。
「だからね」
「それでは」
「ええ、寝袋から出てね」
「ご飯を召し上がられますね」
「そうするわ。夜だから晩ご飯ね」
「ほうとうです」
その食事はとだ、シャルロットは答えた。
「お野菜も沢山入っていて山梨のお味噌を使っています」
「ガウガウ」
「ではそれを頂いてね」
凛奈はさらに応えた。
「また戦うわ」
「ではご一緒させて頂きます」
「その時は」
「ええ、そうさせてもらうわ。それとだけれど」
凛奈は自分から寝袋を出て話した。
「戦局は相変わらずね」
「はい、こちらは優勢ですが」
シャルロットが答えた。
「やはり敵の数は尽きず」
「それでよね」
「戦いは終わっていません」
こう話すのだった。
「まだ」
「そうよね、だったらね」
「これよりですね」
「戻るわよ」
「戦場に」
「そうするわよ、二人と一匹でね」
寝袋から出つつ言った。
「そして誰かと交代するわ」
「ではです」
シャルロットは主の言葉を受けて言った。
「王馬さんとです」
「交代するのね」
「あの方も長い間戦っておられるので」
「王馬は中々下がらないからね」
「そうですね」
「戦いが好きだから」
「そうですね」
「傷付いても平気だから」
「あのお身体ですし」
多くの傷を経てそこから戦車の様な身体になったからだというのだ、異常に重いその身体のことを言うのだった。
「ですから」
「無理にでもね」
「下がって頂きますね」
「そうしましょう」
「それでは」
「ガウ」
シャルロットだけでなくだ。
スフィンクスも応えた、そしてだった。
王馬と代わろうとしたが。
「まだ戦う」
「やっぱりそう言うわね」
「俺はまだ戦える」
「いや、限界でしょ」
「限界を超えてもだ」
それでもというのだ。
「俺はその先に至る為にだ」
「そうよね、あんたは」
「まだ戦える」
「あっ、王馬さん下がって下さい」
明日夢が言ってきた。
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