第五百十六話 川中島の激戦その三
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「とてもな」
「そうですね」
「ただ数と強さだけだ」
ケンシンは魔化魍達を前にこうも言った。
「所詮な」
「それならですね」
「倒すことなぞだ」
それこそと言うのだった。
「何でもない」
「そうですね」
「じゃあ戦おうね」
轟鬼は楽器を手にして語った。
「これから」
「うむ、そうしよう」
シンゲンが応えた。
「これよりな」
「長い戦いなるけれど」
「勝つのは我等だ」
「そうだよ、じゃあ雪崩れをね」
「防ぐとしよう」
シンゲンも斧を出した、そうして。
突っ込んできた魔化魍の大群をその斧でまとめて数体叩き切った、それからも敵を縦横に倒していきケンシンともだった。
呼吸を合わせる、そのうえで戦っていった。
「いいな、ケンシン」
「わかっている」
ケンシンは槍を振るいつつ隣にいるシンゲンに応えた。
「ここはだ」
「このまま戦っていくぞ」
「そうしていくとしよう」
「何、これ位ならですよ」
イースナは笑って話した。
「私達の耐えられます」
「そうだな」
「ずっとは無理でも」
「安心して、交代の時になったらすぐに行くから」
チャーミーが言ってきた。
「遠慮なく下がってね」
「うん、その時はね」
「やらせてもらう」
獣党ライガーとタツマキも言ってきた。
「安心して下がってくれ」
「戦わせてもらうから」
「後ろが万全ならです」
イースナは戦いつつ笑顔で述べた。
「これだけ有り難いことはないですね」
「うむ、ではな」
「我等は安心して戦っていこう」
シンゲンとケンシンも言ってだった。
三人でその場は戦い続けた、そして別の場所では。
焦凍は炎と氷を左右にそれぞれ放って敵を倒しつつ言った。
「確かに強い、しかし」
「それだけだ」
「ならどうということはない」
共に戦うヒュンケルとクロコダインが応えた。
「それだけならな」
「俺達にとっては只の敵だ」
「そうですね、只の敵ならです」
焦凍は二人の元軍団長に応えた。
「問題は俺達自身です」
「疲れたら下がれ」
「俺達もそうするからな」
「後は仲間に任せてだ」
「決して無理はするな」
「そうします、俺の後ろには」
ここで焦凍は後ろを見た、そこには。
多くの仲間達がいる、その彼等を見てまた言った。
「頼もしい皆がいますから」
「そうだ、だからな」
「安心して下がれ」
「そうさせてもらいます」
交代の時はとだ、こう言ってだった。
三人もまた戦い続けた、死闘は続くのだった。
だが魔化魍について葉月はこんなことを言った。
「確かに強いですが」
「はい、それでもですね」
「大きい個体は攻撃を当てやすいですから」
隣にいるエレンに話した。
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