第四十話 期末テストを前にしてその十一
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「だからね」
「それでなのね」
「そう、汚い場所は物凄く汚くて」
「そういうのも落ちてるのね」
「そうしたアルバイトってこともね」
「覚えておくことね」
「そうよ」
こう言うのだった。
「よくね」
「バイト代いいけれど」
「いいならいいで何かあるものよ」
「そうなのね」
「あとお盆終わったらもうね」
それからはというと。
「人来ないから」
「ええ、アルバイトもお盆でね」
「終わりなのね」
「そうなってるわ」
「もうお盆の後は日本では海には行かないからね」
「海月出るのよね」
「だからね」
その為にというのだ。
「お盆終わるとね」
「海には行かなくなるのね」
「そうよ、それで行く場所は」
海がなくなると、というのだ。
「プールよ」
「そっちね」
「泳ぎたいならね」
「そういうことね」
「あんた達そっちのアルバイトはしないの?」
「海の家はお盆までだから」
それでとだ、富美子は答えた。
「別にね」
「何もなしね」
「それまでも続けていくけれど」
富美子は美奈代に話した。
「夏休みの勉強をね」
「それをなの」
「することになるかもね」
アルバイトが終わって暇になればというのだ。
「ひょっとしたら」
「そうなるのね」
「まあ最初からコツコツやっていくけれどね」
「そうね、また勉強の話になるけれど」
「コツコツね」
「一気にやるよりもね」
それよりもというのだ。
「やっぱりね」
「コツコツの方がいいわね」
「ローマは一日にして成らずって言うでしょ」
「コツコツやることが大事ね」
「柔道だってそうだっていうし」
この武道もというのだ。
「柔の道もよ」
「一日にしてなのね」
「成らずだしね、ある漫画の言葉だけれど」
正確に言うとある柔道漫画の主人公の祖父の著書の言葉である、自身の国民栄誉賞の為に孫娘を利用することに一切躊躇しない極悪非道な祖父である。
「何事もよ」
「一日にしてなのね」
「阪神だってああなるまではよ」
無敵の常勝軍団になるまではというのだ。
「時間かかったでしょ」
「星野さんが監督になられてからね」
「何事も努力で」
「コツコツすることね」
「それでローマ帝国もああなったのよ」
長い歳月をかけてだ。
「大帝国になったのよ」
「阪神も常勝軍団になったわね」
「ローマは最初は一つの街でね」
ロムルスとレムスが建国したという。
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