第四十話 期末テストを前にしてその十
[8]前話 [2]次話
「色々知ることよ」
「あの人みたいにならない様にするには」
「もうああなったら本当に終わりだから」
例え東大法学部を首席で卒業して司法試験に合格し弁護士になりそこから政治家になろうともというのだ。
「世の中をよ」
「知ることね」
「そうしないと駄目よ」
「ああならない為に」
「ええ、むしろバレー部のその娘を見て」
「そうしてなの」
「色々お手本にすべきね」
こう言うのだった。
「その人の方がね」
「勉強が出来る出来ないじゃないのね」
「色々面白そうな娘だしね」
「実際かなり面白いみたいよ」
「一華ちゃんが言うには」
「そうみたい」
こう姉に話した。
「傾奇者みたいでね」
「そうした人をお手本にする方がいいのよ」
「人間や世の中を勉強するには」
「学校のお勉強だけの人よりもね」
「そういうものなのね」
「学校ってそうしたことも学ぶ場所だから」
授業での勉強だけでなくというのだ。
「学んでいってね」
「それじゃあね」
「それであんたテスト終わったら遊ぶでしょ」
「海の家でアルバイトしながらね」
姉にこのことも話した。
「そうするわ」
「それもいいわ、遊びもアルバイトもね」
「人生や世の中の勉強になるのね」
「そうよ、だからね」
それでというのだ。
「しっかりとね」
「学ぶことね」
「そういうことよ。あと海の家でアルバイトするってなると」
美奈代はここで考える顔になって富美子に言った。
「汚いところは物凄く汚いわよ」
「おトイレとか?」
「シャワー室とかね」
「そうしたところはなの」
「物凄く汚いから」
だからだというのだ。
「気をつけてね」
「そうなのね」
「見てわかるでしょ、ああしたところはおトイレとかはよ」
「汚れるのね」
「色々な人が使うからね」
それでというのだ。
「中にはね」
「中には?」
「ゴムも落ちてるから」
「えっ、ゴムって」
「そうよ、コンドームよ」
美奈代は富美子にまさにという声で答えた。
「それも使った後の」
「海の家のおトイレに落ちてるのよ」
「時には砂浜にね」
「あるの」
「酷い場合浣腸もね」
「あるの?」
「私見たことあるのよ」
美奈代は眉を顰めさせて答えた。
「コンドームも浣腸も」
「両方あるの」
「そう、おトイレだけでなく砂浜にもね」
「落ちてるの」
「ビーチのお掃除もすることあるから」
海の家でアルバイトをしていると、というのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ