第四十話 期末テストを前にしてその八
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「本当に前田慶次さんの生まれ変わりみたいな」
「そんな娘なの」
「ファッションもね」
これもというのだ。
「派手でね」
「傾奇者みたいな」
「そう、傾奇者って派手よね」
「織田信長さんもそうだったのよ」
美奈代は富美子に日本の戦国時代及び安土桃山時代を代表するこの人物の名前を出した。尚前田慶次も元々は織田家の家臣である。
「あの人もうつけ者って呼ばれてたでしょ」
「おかしな恰好をして街を歩いて」
「歩きながら瓜とか食べたりね」
「子供の頃のことね」
「それで奇抜な服を着ていたけれど」
「あの人も傾奇者だったの」
「そうよ、というか前田慶次さん以上にね」
傾奇者の代名詞である彼以上にというのだ。
「信長さんは傾奇者だったのよ」
「だから派手だったのね」
「洋服にマントに帽子なんて格好もしたし」
都の馬揃えの時である。
「うつけと言われてたけど」
「実は傾奇者だったのね」
「そうよ、傾奇者は派手なファッションもね」
「特徴だったのね」
「だから前田慶次さんもだったし」
その服装はかなり派手だったという。
「その娘もなのね」
「赤や黄色が多くて」
それでというのだ。
「ジャージだってね」
「それもなの」
「何か下着はシンプルらしいけれど」
「服装全体が派手なの」
「そうみたいなの」
「そうなのね」
「下手をすれば赤い彗星みたいな」
あの有名なニュータイプの様なというのだ。
「真っ赤なファッションもね」
「してるの」
「そうみたいよ」
「兎に角派手ね」
「ちなみに頭の回転は速いそうよ」
成績は悪いがというのだ。
「よく周りを見ていてね」
「勉強って結局やってるかどうかだからね」
「頭のよし悪しには関係ないのよね」
「そうよ、学校の成績がいいイコール頭がいいなら」
そうであるならというのだ。
「あの東大法学部出た弁護士出身の野党の一つの党首さん」
「その人のこと私達も話したわよ」
「あの人なんかね」
「物凄いわよね」
「東大法学部首席だったからね」
それで卒業したからだというのだ。
「あとね」
「あと?」
「多分全国模試でもね」
「相当に上だったのね」
「そうよ、けれどね」
それでもというのだ。
「あの人の言ってることってね」
「頭がいいか悪いか」
「もうね」
それはとだ、富美子もこう言った。
「皆言うけれど」
「いいとは思えないでしょ」
「絶対に」
「子供の方がね」
美奈代は小さな子供のことを話した。
「ずっとでしょ」
「そうでしょ、成績がよくてもよ」
「頭の悪い人いるのね」
「というかあの人学校の成績以外はね」
「何もなかったの?」
「まさにお勉強以外はね」
それこそというのだ。
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