第10.5話 約束 (高町なのは@7歳)
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「私、なのはちゃんのことが好きみたいです。」
時刻は2時ごろ。食事&運動後の眠くて仕方がない5時間目の授業と、退屈きわまる帰りの会からようやく解放された小学校低学年の児童達は、釣瓶落としとも呼ばれる秋の短い陽を精一杯満喫するのだと勢い良く教室を飛び出し下校を始めていた。凍りついてしまった2年1組の生徒を除いて。
最高位氷結呪文《マヒャド》を唱え、2年1組の気温を氷点下へ至らしめた生徒の名は神崎晶子さん。
私立聖祥大学付属小学校にその名を知らぬ人無き公認勇者山田くん、其の人の相方である。寡黙で控えめな性格、名工の手による日本人形が如く整えられた容姿、見た目からは想像も付かないほどの多芸多才・・・と非常に濃いキャラクター性を彼女自身も有しており、勇者の相方に相応しい実力者として勇名を馳せている。
しかし、彼女には前述の通り既に『パートナー』が存在しているはずであり、また、彼女に同性愛の趣味はないはずなのだが・・・
おっと、2年1組を構成するメンバーから思考能力を取り戻す人物が現れたようだ。事件の解決は彼に期待するとしよう。
「・・・・・・何をしているのかしら?命が惜しくない愚か者以外はさっさと下校を始めなさい。
そして、分不相応の野次馬根性を発揮しようと考える命知らず、ここへ来なさい。
すずかが命の尊さについて、優しくO☆HA☆NA☆SHIしてくれるそうよ?」
2年1組の生徒で最も早く氷結解除に成功したのは燃える闘将アリサ・バーニングスであった。
彼はすぐさま極大閃熱呪文《ベギラゴン》で邪魔者《クラスメート》を全滅させにかかる。大魔道士マトリフ《エロジジイ》もかくやの魔法力である。
そんなアリサ嬢の脅し、ゲフン、魔法力によって速やかに帰宅を始める2年1組軍。名将アリサ、これほどか。
結果、教室に残ったのは、未だ凍れる時の氷像と化しているなのはさん、神崎さん、うっすら頬を染めたすずか嬢とアリサ嬢のみ。
ちなみに、はやて嬢は帰りの会終了と同時に教室へ迎えに来た過保護なシスコンの手によって既に下校済みだ。 ――八神兄妹は、私立聖祥大学付属小学校における最速下校記録保持者である。この記録は今学年に入ってから17回更新されており、その全てが八神兄妹によるものだったりもする。(トリビア
さて、そんな経緯でひっじょーに気まずい空気とともに教室に残った4人であるが、事態を動かさんと口火を切ったのはすずか嬢であった。
「・・・アリサちゃん?まず、どうして、あそこで私の名前が出たのか、教えてくれないかな?」
「どうしても何も、O☆HA☆NA☆SHIと言えばすずかでしょう。いつもバカやったなのはにしてる事じゃない。気付いていたわよ?
それで晶子?あなた、本当になのはのことが、、、そ
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