第四十話 期末テストを前にしてその七
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「追試ギリギリよ」
「かなり危ないわね」
「ええ、けれどそこまで厳しいから」
「かなり凄いのよ」
「自衛官の人達は」
「それでやたら学校に行くから」
自衛隊にいればだ、部隊での勤務と教育を行き来すると言っていい。特に幹部他の国で言う士官となれば尚更だ。
「それで勉強ばかりしてるから」
「凄いのね」
「学校じゃテストばかりでね」
自衛隊のというのだ。
「高校なんかよりもずっと多いから」
「そのテストが」
「そんなのに比べたらましでしょ」
「そうね」
富美子もそれはと頷いた。
「自衛隊特に江田島と比べたら」
「高校は楽よ」
「だから頑張れっていうのね」
「そう、それで体調管理もね」
美奈代はこちらにも話を戻した。
「しっかりとね」
「することね」
「そうしたらね」
「点数もいいのね」
「赤点どころかね、というかね」
「というか?」
「あんた位で成績気にするなら」
富美子のテストの点数でというのだ。
「赤点常連の子達なんかどうなるのよ」
「そうした子達もいるわね」
「そうでしょ」
「何か体育科の二年の円地先輩がね」
富美子はここで彼女のことを頭に浮かべた。
「物凄いらしいけれど」
「成績悪いの」
「いつも点数一桁とか」
「それはまた凄いわね」
「バレー部のエースらしいけれど」
それでもというのだ。
「お勉強の方はね」
「全く駄目なのね」
「一華から聞いたわ、気風のいい人でも」
それでもというのだ。
「勉強はそっちのけらしくて」
「八条学園って体育科でも勉強重視してるけれど」
姉はこのことを話した。
「それでもなのね」
「その先輩はね」
「成績悪いのね」
「何でも学年最下位らしいわ」
「あれだけ多い学生さんの中で」
「二年の全学科でね」
その中でというのだ。
「もうね」
「一番悪いのね」
「そうらしいわ」
「それも凄いわね」
「けれどバレーそれでスポーツ全般がね」
「凄いのね」
「それで有名なのよ」
その先輩はというのだ。
「それで性格はね」
「気風がいいのね」
「何か女版前田慶次みたいな」
「あの傾奇者の」
「そんな人みたいよ」
こう姉に話した。
「だから成績が悪くてもね」
「悪く言われてないのね」
「そうみたいよ」
「そうなのね」
「何か一華が言うにはね」
美奈代にさらに話した。
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