西ゼムリア通商会議〜インターバル・後篇・前半〜
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公女の説明を聞いたサラは疲れた表情で呟いた後複雑そうな表情を浮かべ、シャロンは静かな表情で呟き、”歓楽街”として有名なラクウェルの出身である事でサラやシャロンが口にした話を聞いて何度も”実例”を聞いたり、見たりしたこともあるアッシュは複雑そうな表情で黙り込んだ。
「そこに加えて、猟兵団やマフィア等と言った違法組織の資金源も潰す事もできるのですわ。」
「確かに、”風欲”関連の商売は猟兵団やマフィアのような”裏の組織”による庇護がなければ、続ける事なんて到底無理だもんね。」
「その”庇護”を”統治者”が担う事で、”風欲”関連の商売をする者達は”違法組織”に頼る事もなくなり、その事によって資金源として”庇護”と引き換えに違法組織が得ていた庇護する者達の利益の一部も潰せるという事か………」
ミルディーヌ公女の指摘を聞いて心当たりがあるフィーは静かな表情で呟き、ミルディーヌ公女の考えている事を悟ったラウラは複雑そうな表情で呟いた。
「クク、”娼館制度”の更に恐ろしい所はミルディーヌ様のような”統治者”もそうだが、我ら領邦軍のような治安維持を司る関係者にとっても利点があるという所だ。」
「え………それは一体どのような”利点”なのですか?」
静かな笑みを浮かべて呟いたオーレリア将軍の言葉が気になったセドリックは呆けた声を出した後戸惑いの表情で訊ねた。
「それは”娼館制度”を採用する事で民達もそうですが観光客、役人、そして軍人が利用する”娼館”等の”風欲”関連の商売施設を限定する事で、監視する事も可能なのですわ。」
「なるほど……しかも”統治者が管理する施設”でもあるから、その気になれば統治者や治安維持の関係者と”風欲”関連の商売施設の連携も容易だろうね。」
「ちょっ、それって監視もそうだけど盗聴もやりたい放題って事じゃん!?」
「加えてそういった類の施設を利用する軍人や役人が利用している施設を把握する事も可能だな……」
ミルディーヌ公女の説明を聞いて察しがついたオリヴァルト皇子は真剣な表情で呟き、ミリアムは表情を引き攣らせて声を上げ、ミュラーは複雑そうな表情で呟いた。
「ま、まさか娼館制度に”統治”という点でそんな様々な”利点”があったなんて……」
「しかし、何故ミュゼはそんなにも詳しいんだ?”娼館制度”はゼムリア大陸では既に廃れた制度で、異世界では残っている制度だとの事だが。」
「それに関しては灰獅子隊の一員として活動している時による情報収集だろうな。灰獅子隊にはレン皇女殿下やプリネ皇女殿下―――――”娼館制度を採用している統治者”の立場であるメンフィルの皇族もいるからな。」
トワは信じられない表情で呟き、首を傾げているガイウスの疑問にユーシスは自身の推測
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