西ゼムリア通商会議〜インターバル・後篇・前半〜
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ただ、メンフィル帝国を始めとした異世界の各国で未だ採用され続けている”娼館制度”は採用したいと考えておりますので、”商売の規制の緩和”に関連する形で”風欲業”の”規制”も緩和して頂きたいかと。」
「ええっ!?オルディスとラクウェルで”娼館制度を採用する”って事は……!」
「な、なななななななっ!?それだと、オルディスやラクウェルに”娼館”を建てて経営する事を公に認めろって事じゃない!?」
「ハッ、ラクウェルだと既に”女を買える施設”はあるけどな。」
「確かにそうだけど、”そういう施設はあくまで裏―――――厳密に言えば法律違反をしているけど、政府があえて見逃している施設”だから、公には認められていないでしょうが……」
二人の推測に頷いた後妖艶な笑みを浮かべて答えたミルディーヌ公女の答えにその場にいる全員が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中エリオットは驚きの表情で声を上げ、アリサは顔を真っ赤にして混乱した様子で指摘し、アッシュは鼻を鳴らして呟き、アッシュの言葉にサラは呆れた表情で指摘した。
「そ、その……ミュゼさんは何故、オルディスとラクウェルで娼館の営業を公に認める事をしようとしているのですか?」
「それは勿論”統治者としての様々な利点”があるからですわ。―――――先に言っておきますが、私が言う”利点”とは娼館の収益や税金等と言った”ミラが関係する利点は一部に過ぎなく、それ以外の利点の方が重要ですわ。”」
「”ミラが関係する利点は一部に過ぎなく、それ以外の利点の方が統治者にとっては重要”だと……?」
「その”ミラ以外の重要な利点ってどういう利点”なの〜?」
頬を赤らめて気まずそうな表情で訊ねるエマの質問に答えたミルディーヌ公女の答えが気になったミュラーは眉を顰め、ミリアムは興味ありげな表情で訊ねた。
「”娼館”等と言った”色事”に関連する商売を”統治者が公に認める代わりに許可制にする事”で、貴族の無法や無体を排斥できると共に、質の低い店もそうですが質の悪い店も壊滅させることができるからですわ。」
「なるほどね……今まではそういった類の商売は公には認められていなかったから、貴族もそうだけど悪質な客に無法や無体をされても公的機関に訴える事はできず、泣き寝入りするしかなかったけど、”統治者が管理する施設”に変われば、そう言った悪質な客が無体や無法を犯せば統治者に訴えて罰してもらえたりすることもそうだけど慰謝料や賠償金の要求をする事も可能になる上、そもそも悪質な事を行えば自分達が処罰されるとわかっていたら悪質な行為もし辛くなるでしょうね。」
「しかも質の低い店や質の悪い店も壊滅させることで、結果的には治安の良好化にも繋がるかと。」
「……………………」
ミルディーヌ
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