西ゼムリア通商会議〜インターバル・後篇・前半〜
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びる時がくることは今までの”歴史”が証明しているのですから。」
「……確かに、”国が滅び、新たなる国が建国される事の繰り返し”は今までの歴史が証明しているわね。………メンフィルのように統治者の一族が長寿や不老不死だったら話は別かもしれないでしょうけどね。」
「それは………」
「ハハ……リィン君との婚約を結んだ時点でそんなとてつもない覚悟までしていていたとは、私達はミルディーヌ君の事をまだ見誤っていたみたいだね………貴女程の傑物がミルディーヌ君に忠誠を誓ったのも、彼女自身の”器”を知ったからでもあるのかい、オーレリア将軍?」
苦笑した後静かな表情で答えたミルディーヌ公女の話にセリーヌは同意し、エマが複雑そうな表情で答えを濁している中疲れた表情で呟いたオリヴァルト皇子はオーレリア将軍に問いかけた。
「ふふっ、先程のミルディーヌ様の決意は私も初耳でしたが、予見の件もそうですが”祖国の為ならば一切の私情を切り捨て、自らの命を失う事になろうともご自身が決めた道を歩み続ける覚悟”が既にできている事も私がミルディーヌ様に忠誠を誓った理由の一つではあります。――――――しかし、ミルディーヌ様の新たな決意を知った事で私もミルディーヌ様に忠誠を誓った騎士としてミルディーヌ様と共に永遠の時を過ごす事に興味が出て来た。メンフィルについての情報収集をしたミルディーヌ様の話によれば、異世界の神々に認められなくても自らの力で”神格者”とやらに到った人物も存在し、プリネ皇女殿下に仕えるかの”剣帝”はその人物のように自らの力で”神格者”に到る為にその者に師事を受けているとの事なのだから、私も”神格者”に到る為にその師事に加えてもらうのもいいかもしれないな。」
オリヴァルト皇子の問いかけに静かな笑みを浮かべて答えたオーレリア将軍は興味ありげな表情を浮かべてとんでもない事を口にし、それを聞いたその場にいる全員は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「色々と話が逸れてしまいましたが………交渉の件、いかがでしょうか?賠償条約の一つを全てカイエン公爵家が負担する代わりに殿下達に求める対価は二つですが、二つとも殿下達にとってもメリットになる対価と愚考致しますが。」
「……それは………」
「……その前にミルディーヌ君に前半の会議の件も含めて聞きたい事がいくつかあるから、先にそれらを答えてくれないだろうか。」
ミルディーヌ公女に問いかけにレーグニッツ知事が複雑そうな表情で答えを濁している中オリヴァルト皇子は真剣な表情でミルディーヌ公女を見つめて指摘した。
「何なりと。」
「まずメンフィルが要求してきた賠償条約の件だが……賠償条約の内容が開示されてから前半の会議が終わるまで君は全く動じていなく、終始メンフィル寄りの意見を口にしてい
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