西ゼムリア通商会議〜インターバル・後篇・前半〜
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目を細めて指摘したユーシスの指摘の意味がわからないガイウスに説明したシャロンの説明を聞いて声を上げたアリサは厳しい表情でミルディーヌ公女を睨んだ。
「いえいえ。そんなクロワール叔父様やバラッド大叔父様がするような分不相応で厚かましすぎる要求等するつもりはございませんわ。―――――まず、1つ目の要求はラマール州―――――いえ、オルディスとラクウェルのみでも構いませんから商売に関する規制の緩和を許可して頂きたいのですわ。」
「え………”商売に関する規制の緩和の許可”ですか?」
「”商売に関する規制の緩和の許可”………それも、”オルディスとラクウェルのみ”だと?」
「そもそも、”商売に関する規制”とは一体どういう”規制”なの〜?」
「えっと……エレボニアは他国と違って、商売に扱う商品への規制――――――つまり、その商品を扱う事自体を禁止したり、扱えたとしても必ず政府の許可が必要と言った事が若干厳しいんだ。特に厳しいのは出版物で、有名な書物で例えるとすれば”賭場師ジャック”がそうだよ。」
「というか鉄血の子供達の一人でもある君が何でそんなエレボニアでは当たり前の事実を知らないんだ……」
ミルディーヌ公女の答えに呆けたセドリックが戸惑っている中ラウラは眉を顰め、不思議そうな表情で首を傾げて呟いたミリアムの疑問にトワが答え、マキアスはミリアムの無知さに呆れた表情で指摘した。
「皆様もご存じのように、メンフィル帝国の大使館が設立されることが決まったオルディスにはいずれメンフィル帝国の手配によって”本国”――――――つまり、異世界の商人が誘致されることでオルディスで”異世界の商品を取り扱った商売”も始まるでしょうから、他国よりも若干厳しい我が国の商売に関する規制を緩和する事で異世界の様々な商品をオルディスで取り扱えるようにしたいと考えているのですわ。」
「なるほどね………規制によって扱う商品が限定されていたら、異世界からわざわざ商売に来る商人達の数もそうだけど、種類も減るかもしれない事を危惧しているのね。」
「ましてやメンフィル帝国が誘致する商人達は文化や常識も異なる世界の方々なのですから、文化や常識が異なる事で躊躇っている商人達が来易くなれるように扱える商品の種類を豊富にすることを考えられているかと。」
ミルディーヌ公女の説明を聞いて察しがついたセリーヌとシャロンはそれぞれ静かな表情で推測を口にし
「はい。勿論”奴隷商人”や”麻薬商人”等と言ったゼムリア大陸の各国が禁止しているような商品を取り扱っている商人達の誘致は堅くお断りさせて頂きますし、リウイ陛下からもメンフィル帝国もそのような商人達を誘致するつもりは一切ないという言質を既に取っておりますわ。
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