第四十話 期末テストを前にしてその二
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「必死に勉強してる感じしないけれど」
「何か授業で聞いたのを」
それをというのだ。
「一回書いてね」
「それでそれを読んで」
「終わりみたいよ」
「それで赤点取らないの」
「むしろ結構ね」
「成績いいの」
「そうみたいよ」
その上田という先輩はというのだ。
「しんどいことはしない主義で夜更かしもね」
「しないの」
「そんな人らしいけれど」
それでもというのだ。
「しっかりとね」
「赤点取らないで」
「結構成績いいらしいから」
「不思議ね」
「外見がおじさんなんで省エネおじさんともね」
その様にもというのだ。
「言われてるらしいわ」
「凄い仇名ね」
「けれど部活でも結果出すし」
こちらでもというのだ。
「かなりね」
「凄い人なの」
「どうもね」
こう富美子に話した。
「この人は」
「ううん、そんな人だったのね」
「基本優しくて穏やかで」
そうした人でというのだ。
「しんどいことはしないでね」
「それでなのね」
「赤点も取ってなくて」
「それどころか成績いいのね」
「そうなのよ」
「何か特殊能力みたいね」
富美子はここまで聞いてこう述べた。
「それじゃあ」
「そうよね、私もそう思うわ」
一華も同意だった。
「それ位の勉強で成績いいなんてね」
「夜遅くまで勉強しないでだし」
「それってね」
「あれじゃないの?授業ちゃんと聞いてね」
かな恵が言ってきた。
「それでその書く時にかなりね」
「勉強してるの」
「多分事前に軽く予習していて」
「予習もしてるの」
「前以て教科書読むだけでも違うっていうし」
「それで予習してなの」
「そうしてね」
そのうえでというのだ。
「授業受けてその後で書くとね」
「それが復習になるわね」
「そこで要点をまとめておいて」
そうしておいてというのだ。
「テスト前にそれを見て確認したらね」
「もう一回復習したことになるわね」
「予習一回、復習二回したら」
そうすればというのだ。
「かなりでしょ」
「そうね」
一華はかな恵のその話に頷いた。
「言われてみれば」
「そうでしょ。だからね」
それでというのだ。
「その人私も知ってるけれど」
「そうした勉強の仕方してるからなの」
「赤点取らないどころかね」
かな恵はこう言った、彼女は赤点ではなく彼が実際に取っている点数から見てそのうえで話していた。
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