第二章
[8]前話
「だから気にするな」
「そう言ってくれるか」
「ああ、じゃあな」
「今日はか」
「溜まっているものを吐き出せ、一緒に飲みながらな」
「そうさせてもらうな」
バウンサーさんは兄弟の中で一番親しいピーターラビットのお父さんの言葉に笑顔で頷いてでした。
溜まっている気持ちを吐き出しました、ピーターラビットのお父さんもそうしてです。
二人で飲んで愚痴を出し合いました、そしてお店を出てです。
「またな」
「ああ、また飲もうな」
その入り口でお別れをしました、そうしてそれぞれのお家に帰ったのですがバウンサーさんはお家に帰るとです。
奥さんにです、お水を出されて言われました。
「さあ、飲んでね」
「悪いな」
「いいわ、それでお水を飲んだらね」
奥さんはご主人にさらにお話しました。
「今日はゆっくり寝てね」
「そうしていいか」
「それで明日の朝二日酔いなら」
それならというのです。
「シャワーを浴びてね」
「そうしてすっきりしてか」
「お仕事に行ってね」
「そうしていいか」
「いいわ、一人で寝室に行ける?」
差し出されたコップの中のお水を飲み終えたご主人に尋ねました。
「大丈夫?」
「大丈夫だよ、じゃあ今日はこれで」
「ええ、お休みしてね」
「そうさせてもらうよ」
「そうしてね」
奥さんはご主人からコップを受け取るとそれを台所に置いてでした。
ご主人が何かあった時にフォローする為に寝室に向かうまでそっと寄り添ってでした。
ベッドに入ったご主人のお身体にそっと毛布をかけてあげました、そして次の日ご主人がシャワーを浴びて朝ご飯を食べてお仕事に行ってからピーターラビットのお母さんと市場で一緒にお買いものをしつつお話しました。
「旦那様は片目を瞑って」
「多少のことは許してあげてね」
「それでそっと支える」
「そうしないと駄目よね」
「黙ってね」
そうお話するのでした、それぞれのご主人がパブで飲んで愚痴を言い合った次の日のお話でした。
バウンサーさんのお話U 完
2022・2・27
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