1章「新しい旅先」
6話「ハルタス地方・ヨヨミキシティ トレーナー・ベストカップへの挑戦」
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」
カラカラは、(とっしん)によりそのまま勢い良くふっ飛ばされてしまう。
「カラカラ、大丈夫?」
「カァ、カラァ」
「よし」
(けど、どうしよう。次は、次は)
バトルに焦り始めたマナオ。咄嗟に、隣のヒョウリの方を見た。そちらでは、ラグラージの周りを(こうそくいどう)で、素早く動くマニューラに手を焼いており、すぐに決着も応援にも来れそうになかった。
(駄目だ。自分でなんとかしないと、けど)
彼女は、この様にバトルでカラカラがピンチな時、負けそうになった時、焦り始めて動揺してしまう癖があった。自分でも何度も直そうと治そうとしたが、癖が抜ける事は無かった。そのせいで、余計負けやすくなって行き、逃げ出した。それでも、また立派なポケモントレーナーになろうと、彼らについて来た。ここで負ける訳にはいかない彼女。その時、サトシの言った言葉を思い出した。
(そうだ。まずは、落ち着いて、相手をよく見る。そして、どんなわざかを覚える)
「ニドキング、どくばり」
「避けて」
「カラ!」
(相手のニドキングのわざは、どくばり、メガホーン、とっしん、それと)
「ニドキング、だいちのちから」
ニドキングの足元から地面が裂けていき、それがカラカラに近づいて行った。
「カラカラ、上に飛んで」
カラカラは、高く飛び上がって地面から足を離すと、その場に出来た裂け目から光が溢れた。
(だいちのちから。攻撃わざは、これで全部か)
「よし」
(ニドキングは、体が大きいけど、スピードはそれ程でもない。それに、ほとんどが接近して行うわざばかり。なら、大きな隙が必ずある)
「くっ、ニドキング。どくばり」
「躱して」
「えぇい、メガホーン」
「躱して」
「くぅ、あんた躱してばっかいるんじゃないよ」
「文句あります?」
「えぇい、ニドキング。もう一度、メガホーン」
ニドキングは、再び(メガホーン)で突っ込んできた。前屈みになった状態で、頭の大きい角を光らせて、カラカラ目掛けて走って行く。あと、少しという時、マナオは叫んだ。
「カラカラ、屈んで!」
カラカラは、指示通りギリギリのところを屈むと、その真上をニドキングの顔が通過していった。その瞬間を、マナオは待っていた。
「上に向かって、ずつき!」
マナオは、タイミングを見計らってカラカラに指示を出した。
「カラァ!」
カラカラは、そのまま両足を思いっきり蹴り出すと、ニドキングの鼻先目掛けて、(ずつき)を行った。そのまま、見事に命中し、ニドキングは大声を上げた。
「グオォォォ!!!」
ニドキングは、そのまま後ろへと倒れかかり、よろけてしまう。
「グオッ、ォォォ」
「なっ」
ニドキングは、両手で自分の顔を押さえて痛みに悶ていた。だが、そんなニドキングに、マナオとカラカラは、反撃も休む暇も与え
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