SAO編ーアインクラッド編ー
13.世界の終焉
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絶望するキリトが、床に膝をつく。
「これは、驚いた。自力で麻痺から回復する手段はなかったはずだがな。こんなことも起きることかな」
キリトは絶望の中、アスナが消滅する時に残した細剣を左で掴み、右で自分の剣を掴み、立ち上がる。
そして、生気のないキリトは、二本の剣を重く振るう。ヒースクリフは、呆れた顔で右の剣を弾き飛ばす。そして、キリトの腹部に長剣を突き刺す。
「キリト!!」
(動け!!!動けよ!!!)
麻痺の体を必死で動かすが動くことはない。その間にも、キリトのHPが徐々に減っていく。
(動け!!動け!!動け!!動け、動け、動け、動けよ!!!!)
だが、俺の願いはシステムの壁に阻まれたまま、キリトのHPが0になる。
「...........キリト」
キリトの体が光り出す。
「.........まだだ.....」
キリトは小さな声でそういうと、光る体で、左で持つ剣.......アスナの細剣を..........
「うおぉぉぉぉ!!!」
ヒースクリフに刺す!!
そして、ヒースクリフのHPが0になる。そして、二人が光のオブジェクトの欠片になり、消滅する。
そして響き渡る機械音のアナウンス。
『十一月七日十四時五十五分、ゲームはクリアされました。ゲームはクリアされました。ゲームはクリアされました..........』
(また、守れな.......かった)
目を開ける。見知らぬ真っ白な天井が視界に映り込む。異常なほど重い体を起こし、頭を触ろうとするが、何かがそれを邪魔する。
「あれ.....?」
その時、自分の視界映る手は、さっきまでの光を纏っておらず、肉などが削ぎ落とされたように皮と骨しか見えない。
そこで俺は、ようやく気づいた。
ここが、仮想ではなく現実なのだと。
力がほぼ入らない手で頭に被る、俺たちを二年間、仮想という現実に閉じ込めた機械.....ナーヴギアを取り外す。そして骨と皮しかない腕でベットを殴りつけた。
「.......クッソ」
二〇二四年十一月七日..........俺たち、鉄の檻《浮遊城アインクラッド》に閉じ込められたプレーヤーたちの長い戦いが終わった。
友の死という最悪の結末で.......
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