第七十二話 満ち足りた夏休みその七
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「かなりね」
「雑誌でも連載を持たれている」
「そうした人よ」
「当たるししかもイケメンで」
「それじゃあ何かでバズったら」
先輩は考える顔で述べた。
「お客さんが急に来るのもね」
「ありますね」
「しかも今夏休みだから」
学生達はそれに入っているというのだ。
「だったらね」
「これだけお客さんが多いのも当然ですね」
「そうね、まあお店が繁盛したらね」
先輩は笑って言った。
「有り難いわ」
「お店としては」
「繁盛していたらお店は潰れないでしょ」
「儲かって」
「それならよ」
お店が潰れない、それならというのだ。
「私達もね」
「働けてですね」
「それでお金も貰えるのよ」
「だから忙しいことはいいことですね」
「そうよ、ただ忙し過ぎて」
忙しいことは自体はいいことだがというのだ。
「ブラックになったらね」
「それは困りものですね」
「うちのお店店長さんがしっかりしてるからブラックにはならなくても」
「ブラックってやっぱりありますね」
「あるわよ、世の中」
「アルバイトでも」
「ええ、ブラックは要注意よ」
こうした職場はというのだ。
「中には一日二十時間労働とかあるから」
「それって殆どですよね」
「ネットで見たけれど」
こちらでというのだ。
「もう死にそうで事実健康診断で身体ボロボロだったそうよ」
「そりゃそうなるでしょうね」
一日二十時間労働ならとだ、咲も頷いた。
「無茶苦茶じゃないですか」
「その人辞めて療養に入って多分もっとましな職場に再就職したみたいだけれど」
「そんなお仕事してたら潰れますよ」
「働いている人もね」
「人だけじゃないですか」
「いや、こんな職場誰も働きたくないでしょ」
咲にこう返した。
「それこそ」
「絶対過労死しますからね」
「それで何もしないでしょうし」
「そんなことさせる職場は」
「それでそんなところ誰も就職したくないから」
そうした職場だとわかればというのだ。
「やがてね」
「人が来なくてですか」
「潰れるわ、そんな酷いところと取引もね」
仕事上のそれもというのだ。
「止める人も多いでしょうし」
「評判が悪いから」
「会社もお店も評判第一だからね」
その為にというのだ。
「そうした職場からはね」
「取引もなくなって」
「最悪そこまでのお仕事って労働基準法違反だから」
法律の話もしてきた。
「罪に問われるし」
「そこからも潰れますか」
「そうなるわ」
絶対にというのだ。
「そもそもそれだけ働かさせられている人が疲れてないと思う?」
「身体ボロボロになってたんですよね」
「ええ、過労でね」
「それじゃあ疲れてるどころじゃないですね」
「もうまともにお仕
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ