第五百十四話 英雄が敗れた地でその十三
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「やっぱりね」
「よくないですね」
「ベル君もそう思うよね」
「僕あまりお金にはこだわらないですから」
「わからないかな」
「はい、そこまで必死になるものか」
その様にと言うのだった。
「お金には」
「そうであってこそのベル君ですね」
「そうですよね」
エイナだけでなくリリルカも言ってきた。
「その純粋さがいいです」
「そう、だからね」
「ベル様、お茶をどうぞ」
「私からも」
「いや、ベル君のお茶は僕が出すよ」
ヘスティアは二人に対抗してベルの前に出た。
「だから君達は自分のお茶を飲んでいいよ」
「いえ、それはヘスティア様が」
「そうして下さい」
二人も負けていない。
「ベル様の為でしたら」
「ここはヘスティア様は大人しくして下さいね」
「いやあ、今日も大人気やな」
ロキはヘスティア達を見ながら茶を飲んで言った。
「ほんまに」
「そうだな、こんないい奴いないからな」
ねずみ男はロキの言葉に頷きつつ茶を飲んで応えた。
「もてるのも当然だぜ」
「おっと、そこでもてるて言うたらや」
「ああ、あからさまだからな」
「人気がある」
「そう言わないとな」
ねずみ男は笑って応えた。
「ヘスティアさん達を変に刺激するしな」
「そういうこっちゃ、ドチビはこれで嫉妬深いさかいな」
ヘスティアのことをこうも言った。
「気をつけんとな」
「全くだな」
「うちとしてはアイズちゃんと何もなかったらや」
それでとも言うロキだった。
「それでええ」
「若しあったらのう」
「その時はじゃな」
「覚悟せえや」
子泣き爺と砂かけ婆に凄みのある目で応えた。
「そういうこっちゃ」
「ううむ、怖いのう」
「本気だからのう」
「こうしたことで本気になるからな」
でろりんも苦笑いだった。
「ロキさん怖いんだよな」
「神様が自分のファミリアのメンバー大事にするのは当然だろ」
「大事にしてるっていうかな」
でろりんはロキに返した。
「何かな」
「ちゃうか」
「俺としてはな」
その様にというのだ。
「思うな」
「そうだよな」
「見てるとね」
「わかるのう」
ずるぽんとへろへろ、まぞっほも言った。
「どうものう」
「はっきりとしてるわよ」
「俺達でもわかる位にな」
「ああ、見ていてな」
でろりんはさらに言った。
「応援したくなる位だぜ」
「そうだよな」
「ヘスティアさんには頑張って欲しいわ」
「全くじゃ」
「悪いね、感謝するよ」
ヘスティアはでろりん達に笑顔で手を振って応えた。
「僕も頑張るよ」
「というかドチビもアタックの方法に問題あるやろ」
ロキは腕を組んで思ったことを言った。
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