第五百十四話 英雄が敗れた地でその十二
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「悪い様にするとです」
「そうした言葉だよね」
山井は要の言葉に頷いた。
「大抵は」
「そうですよね」
「うん、俺コンビニの店長だけれど」
山井は自分の仕事のことから話した、店員から出世したという形になってそれで今は店を任されているのだ。
「悪い人はね」
「悪いことしないとかですね」
「言うんだよ」
「お店でもですね」
「うん、お客さんでもそうで」
そしてというのだ。
「バイトに来る子でもね」
「悪い奴はですね」
「もうそう言うけれど」
それでもというのだ。
「見たら胡散臭い空気がね」
「満ちていますね」
「叡山君みたいな」
「うむ、お主早く足を洗うである」
パイマンもどうかという顔で言ってきた。
「さもないとそのうち警察沙汰であるぞ」
「だから犯罪はしてねえって言ってるだろ」
「信じられると思うか」
「思うである」
厳しい目での言葉だった。
「どう見てもである」
「だからこいつはいつも気をつけているの」
茜久保ももが言ってきた。
「目を離すと犯罪をしてもだから」
「金儲けをするでござるな」
「手段は選ばないから」
「だからしないって言ってるでしょうが、俺が」
「けれど犯罪すれすれは」
「まあしますね」
叡山はももに腕を組んでそれはという顔で応えた。
「状況が許されるなら」
「今度警察に通報しておくから」
ももは容赦がなかった。
「何かあったら逮捕してと」
「いや、止めないんですか」
「警察に止めてもらう」
「逮捕してですか」
「そうしてもらうから」
「うん、君犯罪すれすれは絶対に駄目だよ」
そこは山井も言った。
「人間真面目に働くのが一番だよ」
「俺真面目に働いてるんですが」
「犯罪すれすれはよくないってことだよ」
「じゃあ真っ当にですか」
「働くのがいいんだよ」
「叡山君は実力はあるからね」
土御門有馬が言ってきた、今はボクサーパンツ一枚になっているがこれは寝る前だから脱いでいるだけである。
「真っ当にしたらね」
「お金儲けは普通に出来る」
ももがまた言った。
「料理の腕も商才もあるから」
「だから犯罪すれすれはですか」
「もう通報しておいたから」
スマートフォン片手に言った。
「何かしたら」
「俺に警察が来るんですか」
「そして後は別荘暮らし」
「くっ、容赦ないですね」
「そういうことで宜しく
ももは叡山を見据えて告げた。
「そうしたことはしないということで」
「ううん、霊山君の煎れたお茶は確かに美味いね」
ヘスティアが飲んでもだ。
「そうだね、けれどね」
「それでもですか」
「どうもお金ばかりなのがね」
一緒に飲むベルに話した。
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