第五百十四話 英雄が敗れた地でその八
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「量はたっぷりとありますから」
「ああ、シェスタちゃんも作ってくれたか」
「いつも悪いな」
「美味いもん一杯作ってくれてな」
「これが私のお仕事ですから」
シェスタはトン、チン、カンににこりと笑って応えた。
「お気になさらずに」
「そう言ってくれるのが嬉しいんだよな」
「お陰で余計に美味いぜ」
「シェスタちゃんが作ってくれるとな」
「全くだ、お陰で美味しいものがさらに美味しくなる」
ラインハルトも述べた。
「やはり料理は真心だな」
「食えればいい訳やないな」
オランダが言ってきた。
「そやねんな」
「いや、あんたの考えはな」
「前から思ってたけれどな」
「何か違うだろ」
トン、チン、カンはそのオランダにも言った。
「食いもの売るには熱心でもな」
「食えればいいっていうのはな」
「やっぱり違うだろ」
「台所が汚れる方が嫌や」
オランダは自分の考えを述べた。
「むしろな」
「それはちょっと賛成出来ないな」
緒方が応えた。
「やっぱり美味しくだよ」
「それで栄養のあるもんをか」
「君は栄養は考えられてもだよね」
「ああ、食えればよくてや」
オランダも否定せすに答えた。
「味はな」
「二の次だったね」
「そやった」
これまで生きて来てというのだ。
「ずっとで今もや」
「そういうのじゃなくてな」
「栄養も味もか」
「考えていって」
そうしてというのだ。
「やっていこうよ」
「これからはか」
「そうしていこう」
「考えてみるわ」
「紅茶を持って来たぞ」
今度はアンジェラが来た、見れば持っている盆の上に十個以上ものカップが置かれてそれぞれ湯気を出している。
「飲め」
「ミルクティーか」
「ホットのな」
カミュに対して答えた。
「そちらだが」
「貰いたい」
カミュは落ち着いた声で応えた。
「ではな」
「うむ、しかと飲んでくれ」
「紅茶もいいものだ」
カミュは受け取ってから述べた。
「美味い」
「ティーパックのものだがいいな」
「リプトンだがいいか」
「構わない」
「コーヒーもありますので」
鳴海クルミはこちらを出してきていた。
「そして日本茶も」
「色々用意しているか」
「中国茶もあります」
こちらもというのだ。
「お好きなものをどうぞ」
「では今は紅茶だ」
「そちらですか」
「頂こう」
カミュはこう応えてミルクティーも飲んだ、そしてだった。
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