暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第131話:想いと共に羽搏く翼
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ルカノイズの攻撃によって生じる赤い粒子を、アーネンエルベに調査依頼をしていました。これはその報告書になります」
3人それぞれ別々のファイルを眺めつつ、慎二からの説明を聞く。S.O.N.G.には一応専属の研究員としての了子に加え、協力者としてウィズやアルドが居る。聖遺物、もしくは魔法などの特異的な技術に関しては彼女らが知恵を出してくれるのだが、だからと言って全てに手が回る訳ではない。了子はシンフォギアの整備や改良、装者達のケアなどで忙しいし、アルドに至っては颯人達魔法使いの手助けで精一杯だ。今はエルフナインも協力してくれているとは言え、それでも手が足りているとは言い難い現状だった。
なので、長期に渡って調査・研究が必要な内容に関してはこうして国の研究機関に一任していた。その調査結果が今、こうして彼女達の目の前に広がっていた。
「ふ〜ん、了子さん達ほどじゃないけど、みんな頑張ってるんだねぇ」
ファイルをペラペラと捲りながら奏が零す。内容は専門的な内容が多く、正直に言って頭に入っているとは言い難かったが。
「奏? アーネンエルベは独国政府の研究機関だって事を忘れてない?」
「あ、そだっけ?」
「……報告によると、赤い物質はプリママテリア。万能の溶媒、アルカへストによって分解還元された物質の根源要素らしい」
「物質の根源? 分解による?」
「ま〜た難しい言葉が出てきたよ。何それ?」
そう言えばエルフナインやアルドが、アルカノイズや錬金術の事を話す時に分解やら何やら言っていた気がするのを奏は思い出した。その時も奏は、小難しい理論は聞き流して敵は倒せるかどうかとかそういう事にしか興味なかったので今の今まで忘れていた。
とは言え専門用語に関しての理解度は翼やマリアも五十歩百歩。奏同様に頭にハテナマークを浮かべているので、横から慎二が説明を補足した。
「錬金術とは、分解と解析、そこからの構築によって成り立つ、異端技術の理論体系とありますが……」
「キャロルは世界を分解した後、何を構築しようとしてるのかしら?」
「自分に都合の良い世界じゃないの? 要は今ある世界をぶっ壊して新しい世界に作り直そうって感じに」
マリアと奏が議論する横で、翼は静かに資料に目を通している。その彼女に、八紘が声を掛けた。
「翼」
「ぁ、はい?」
「……傷の具合は?」
この屋敷に翼が訪れたから、恐らく初めてだろう奏とマリアが耳にする我が子を心配するような八紘の言葉。その言葉に2人は議論を止め、親子の様子に注意を向けていた。
「! はい、痛みは殺せます」
気遣う言葉を掛けられてか、翼は気合の入った顔を八紘に向ける。すると…………
「ならばここを発ち、然るべき施設にてこれらの情報の解析を進める
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