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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
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ちらへと走ってくる。
「決勝進出おめでとう!!」
「いつ日本に来たんだ?」
「一昨日」
「へぇ」
なぜこいつが日本に来たのかこの時は皆目検討がつかなかった。しかし、昨日がこいつの姉であるリュシーの試合があったと後に聞き納得したのをよく覚えてる。
「てかシリル大活躍だったね!!」
「でしょでしょ!?この大会のMVPは俺かなぁ」
「えぇ!?そんなに頑張ってるんだぁ!!てかなんで二人は野球やってるの?」
「諸事情により」
「この大会だけ手伝ってるだけだ」
昔馴染みが多いため話に華を咲かせている面々。だが、わざわざこの試合を見に来ただけとは思えない。
「で?何の用で来たんだ?」
あまり盛り上がると本題を忘れるんじゃないかと思い声をかける。すると彼女はポンッと手を叩いて答えた。
「そうだ!!カミュ!!ソフィアに野球教えて!!」
「……はぁ?」
あまりにも突然のことに変なことが出てしまった。そう言った彼女の目は真剣そのもの……なんだが……
「いや、お前じゃ無理だろ」
ソフィアは運動神経、勉学、趣味嗜好、全てに置いて高い潜在能力を常に見せていた。それは姉であるリュシーよりも常に優れていて周りからはチヤホヤされているんだが、そのせいか如何せん何事も長続きしない。
サッカーを始め男子を圧倒したかと思えば一週間後にはバスケへ移行していたり、パティシエになると言い出してケーキ作りを始めたかと思えば次の日には覚えることがなくなったと言い別のことを始めるような奴だ。
(あえて言わないが、野球を続けられるとは思えない)
姉のリュシーが留学ついでに野球をしているはずだが、フランスにいた頃にソフィアも一度チャレンジしている。初めから二人とも高い能力を見せていた故に指導者たちは大喜びだったが、年上の男子すらも楽々越えてしまったことで興味を失ったのかソフィアは一ヶ月も経たずにチームを抜けてしまった。
「大丈夫!!今回は絶対続けられる!!自信ある!!」
「いやいや、絶対無理だろ」
「あいつが続けられたところなんか見たことないもんな」
謎の自信を覗かせているソフィアに対し周りも同様の反応を見せている。しかし、一度言うと始めるまでは言うことを聞かないことをよくわかっているためここで拒否しても時間の無駄であることも承知していた。
「来月甲子園大会がある。その後一回帰国するからその時にまだやる気があるなら教えてやる」
「えぇ!?それまで何かやることないのぉ!?」
「じゃあ死ぬ気で走り込んでおけ」
「わかった!!あ!!もう行かないと飛行機行っちゃうから!!じゃあね!!」
キャリーケースをゴロゴロと転がしながら走り去るソフィア。嵐のような少女の姿を見ていた仲間たちは顔を見合わせてい
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