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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
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とは思えないほど落ち着いていることに自分でも驚いていた。
(私を全国に連れていく……か、相変わらずというか何というか)
守備位置に戻りマウンドを慣らしている妹の姿に視線を向ける。どうやら打たれたショックはないようでリュシーもホッと一息。
(そういえばソフィアなんだっけ、カミュを連れてきてくれたのは)
逆転のランナーを許している状況にも関わらずベンチで余裕の表情を崩さない指揮官。とても自分たちを勝利に導こうとしているようには見えないが、彼の手腕はわかっているため不安も不満もない。
「ソフィア、落ち着いたみたいですね」
「あぁ、そうだな」
一方こちらはマウンド上で普段通りの様子に戻っているソフィアを見ながら安堵した部長とカミューニ。しかし青年は初めから信頼などしていなかったかのように振る舞っている。
(当然だろ。あいつが本気になったら誰も追い付けない。それだけの才能があいつにはあるんだから)
全員が守備位置に戻りプレーが再開しようとしている中、青年は一年前のことを思い出していた。
カミューニside
ソフィアが野球をやり始めたのは去年、俺たちが選手権地区予選の準決勝を終えた直後だった。
「やったぁ!!決勝進出だぁ!!」
荷物を持って球場の外へと向かっている俺たち。その先頭を歩いている水色の髪をした小柄な少年はまるで優勝したかのようにはしゃいでいる。
「おい、まだ決勝が残ってるだろ」
「でも優勝候補に勝ったんだよ?明日は楽勝じゃん」
「あれ?そうなの?」
「まぁ秋春と優勝校らしいからな」
金髪の少年と紫髪の青年は今日の対戦相手の情報を把握してなかったらしく困惑気味。昨日あれだけミーティングしたのにこいつらは……
「油断するな、明日は春の準優勝校だぞ。今日みたいなど素人丸出しのプレーしたら負けるぞ」
「仕方ねぇだろ、ど素人なんだから」
仲間たちが沸き立つ中、一人だけ冷静さを保っている長身の少年。二個下とは思えないほどの体格のよさと風格も相まって年上と言われても疑わない。
「これからどうすんの?」
水髪の少年の問いを受けて全員がこちらを見る。俺は実質的な監督も担っているため、その辺の指示も全部俺が出すことになっている。
「今さらやれることもないし、今日は帰っていいよ。俺は次の試合を見てーーー」
「カミュ!!」
球場から足を踏み出したそのタイミングで俺を呼ぶ声がしたためその声の方へと視線を向ける。そこにいたのは銀髪の見覚えのある少女。
「あれ?ソフィアじゃん」
「知り合いか?」
フランスで幼馴染みの一人であるソフィア。そんな彼女が嬉しそうに手を振りながらこ
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