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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
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マウンドに集まる桜華学院の選手たち。その輪の中にベンチから伝令を受けた少女が駆けていく。
「ヒット打たれただけであんなに動揺します?」
「今まで打たれてなかったわけだからね、まだ一年生なんだからしょうがないんじゃない?」
動揺しているエースを落ち着かせるためのタイムであることが本部席から見てもわかる。しかしそれだけに、なぜたった一本のヒットで彼女がここまで乱れているのかよくわからないといった様子。
「初回以降のヒット……あの子しか打ってないんだな」
「あぁ、そういえば……」
スコアブックを見ながら町田がそんなことを言う。ヒットどころか莉愛以外のランナーを許していなかったソフィア。それが突然の乱調……
「ここまでの試合も二回以降はランナーをほとんど許していない。それがあいつなりのプライドだったのかもな」
完璧な投球をし続けていただけにそれが崩れたことで彼女の自尊心が揺らいでいるのかもしれない。
(そんなあいつをどうやって立て直す?この場面を任せられる投手もいないだろうし……)
ベンチには監督と部長の他に選手が一人しかいない。伝令に向かっている少女を合わせても控えは二人しかいないことになる桜華学院。そんな彼女たちにソフィアと同等の投手がいるとは思えない。
(リュシーは肩をやっちまってるらしいしここまで登板する気配もない。ここはソフィアに託すしかないだろうな)
リュシーside
「お疲れぇ」
「カミュ、なんだって?」
カミュからの伝令を受けたひまりがマウンドへとやってくる。まぁ今言えることなんて落ち着けとか何か安心できるような言葉だけだろうけど。
「『ソフィアてめぇぶっ飛ばすぞ』だって」
「「「「「……」」」」」
違った、思ったより強い言葉が飛んできてさすがの私たちも言葉を失う。
「ウソウソ、たぶん冗談だよ」
「たぶんなんだ……」
「実際に言ったんだ……」
まさか指導者からそんな言葉が出るはずないと思ったけど、カミュじゃ普通に言ってそう。てか絶対言ってるし何なら思ってそう。
「『リュシーを全国に連れていくんだろ?』だって」
「!!」
次の言葉を聞いた途端、俯いていたソフィアの顔が上がった。彼女は全員を見回した後、私の方へ視線を向ける。
「頼むよ、ソフィア」
「……うん!!任せて!!」
完全に意気消沈していたソフィアの目に光が戻ってきている。それを見て全員が大丈夫だと確信し、輪を解く。
「ちゃんとリードしてあげてね、お姉ちゃん」
「からかわないでよ、ひまり」
腰に手を回しながら他の誰にも聞こえないような小声で話すひまりと目が合い自然と笑ってしまう。同点のピンチ
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