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展覧会の絵
第十一話 ノヴォデヴィチ女子修道院のソフィアその十六
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「そうしてくるだろうけれどな」
「あれは娼婦なりに悪意を持っていたみたいですけれどね」
「真相は謎ですが」
 それがわからないのもだ。切り裂きジャックの謎なのだ。彼が何故中年のくたびれた感じの娼婦達ばかりを惨殺したのか今でも真相は不明なのだ。
「こいつは悪者ばかりですからね」
「悪徳企業の社長とその秘書だのこうしたヤクザ者だの」
「そうした奴等ばかり殺してますからね」
「そこは違いますね」
「しかも俺達が何もできない、な」
 刑事はここで忌々しげに言った。
「そうした奴ばかりだからな」
「ええ、法律を巧みに使って逃げる奴等ばかりですね」
「そうした奴ばかりがこうした感じで殺されてます」
「考え様によっちゃ正義の味方ですかね」
「そうも言えますかね」
「確かにこの連中は悪だよ」
 刑事は忌々しげに自分の足元に転がっている骸を見た。その骸の左目はくり抜かれそこから色々なものを詰め込まれている。喉を切り裂かれそこから思い切り上下にこじ開けられた感じだ。首は千切れ恐ろしい形相でこと切れている。
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