暁 〜小説投稿サイト〜
星々の世界に生まれて〜銀河英雄伝説異伝〜
敢闘編
第五十六話 アムリッツァ星域会戦(後)
[5/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
内に後方勤務本部の支部を立ち上げたいので許可が欲しいとの事です。統合作戦本部の承諾は得ているそうです」
「了解した」
「伝えます。支部長にはセレブレッゼ少将が着任します」
「ふむ、セレブレッゼか。彼なら前線での補給任務も難なくこなすだろう。いい人選だ…とまあここまでが今作戦の現状だ。質問はあるかな?なければ話を進めるが、いいかな」
誰も何も言わない…しょうがない。
「ありません。お話の続きをお願いします」






12月12日00:30
アムリッツァ星系、第四周回軌道近傍、自由惑星同盟軍、第二艦隊、戦艦エルセントロ、
ダスディ・アッテンボロー

 くそ、敵さんえらく威勢がいいな。味方は押されっぱなしじゃないか…。なんだってこうもこっちの右翼ばかりに攻撃を集中してくるんだ?
「砲術長、休憩してきたらどうだ。哨戒直からずっと配置に付きっぱなしだろう」
「あ、副長…いえ、大丈夫です、若いですから」
「そうか。まあもうすぐ第三艦隊も駆けつける。そうしたら大分楽になるだろうよ。それにしても帝国内に踏み込んで戦う事になるとはなあ。シトレ閣下もとんでもない作戦を思いついたもんだ」
「副長、多分、いや確実にこの作戦を考えたのは長官代理じゃないですよ。考え付いたのは小官の一期後輩のヤツです」
「そうなのか?何て奴だ?」
「宇宙艦隊司令部に作戦参謀として入っているんですが、ウインチェスターって奴です」
「ウインチェスター?ヤマト・ウインチェスターか?」
「あれ、ご存じなんですか?」
「改変前のエル・ファシル警備艦隊で一緒だったんだ。当時はまだ術科学校を出たばかりの一等兵曹だったなあ。もう四年も前になるのか。君も知り合いなのか?」
「はい、士官学校に編入で入学してきた頃からの付き合いでして。当時は大変でしたよ、五十年ぶりの将官推薦の編入生が来た、って」
「俺も聞いたときは驚いたよ、そもそもそんな制度自体知らなかったからな。ハイネセンで会った時はまだEFSF所属だったが…そうか、今は宇宙艦隊司令部にいるのか。下士官らしくない物の考え方をする奴だったし、出世はするだろうと思っていたが…」
ガットマン副長は遠い目をして顎を撫でている。
「今じゃ立派な宇宙艦隊の参謀中佐ですよ。あーあ、上手いこと引き抜いてくれないもんですかねえ」
「はは、その話、俺も一口乗せてもらおうか」
「いいですねえ。コネは充分に活用しなければなりませんから」
「そうだな、だがまずは生き残らんとな。まあいいから休憩してこい、命令だ」
「はっ、ありがとうございます」



12月12日00:35
アムリッツァ星系、第四周回軌道近傍、自由惑星同盟軍、第二艦隊、旗艦メネラーオス
ジェフリー・ルーカス


 どうも敵の動きが解せん…。なぜ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ