劇場再び
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<エコナバーグ>
通常であればランシールからエコナバーグまで、凡そ2ヶ月はかかる船旅を、航海に慣れきったアルル等の船は1ヶ月強に短縮する熟練ワザを披露する。
来る度に劇的な成長を見せるこの町は、ただの平原だった面影は何処にもない。
メイン通りを進みエコナの屋敷へと赴くアルル達。
途中、誰もがリュカを見ると、満面の笑みで挨拶をする…
この町ではエコナの次に有名人なのだ!
そして多大に感謝をされている。
屋敷についても同様…
門番が顔パスで屋敷内へと通してくれる程…
「何か凄い有名人ですね…乗っ取ろうと思えば、容易く乗っ取れますよリュカさん!」
ウルフが笑いながらリュカをからかってみる。
「何でそんな面倒な事を…町なんて乗っ取ったら、自由に遊べなくなるじゃんか!」
こんな男だからこそ、ウルフは尊敬しているのだろう。
屋敷内にあるエコナのオフィスに入ると、大量の書類を決裁するエコナの姿が目にはいる。
室内にはエコナの他に、彼女を補佐する男性秘書が1名、その男の部下らしき男性が2名、更には各担当毎で分けられたアシスタントの女性が10名…
ここがこの町の頭脳であり、心臓部分でもある。
そんな重要箇所の責任者が、リュカ達を見て驚きながらも喜んでいる。
「リュカはん!まさかこんなに早く来るとは…耳が早いなぁ…」
「は?耳が早いって?」
エコナは仕事の手を止め、入室したリュカに抱き付くと、今一意味のよく分からない事を言い出した。
尚この時、『手が早いの間違いでは?』と呟いたのは息子である。
「また惚けて!ウチが流した噂を耳にしたんやろ。ウチがイエローオーブを手に入れた、ちゅー噂を聞きつけたんやろ!せやから此処に来たんやろうに!」
何と、思ってもみなかった偶然!
情報を仕入れようと思い訪れたエコナバーグで、目的のイエローオーブが此処に存在する事が判明!
「あ、あのね…違「そうなんだ!」
正直者のアルルが、此処に来たのは偶然で噂など聞いていないことを告げようとするが、リュカが遮り話を進める。
「エコナがオーブを手に入れたと聞きつけ、ダッシュで此処まで飛んできたんだよ!」
「やっぱりー!ホンマ情報仕入れるのが早いわぁ〜………ウチが噂を流し始めたんは、一昨日からなんや。流石リュカはんやね!」
「当然!何時もエコナの事を考えてたからね!エコナバーグの事には常に耳を傾けてたんだよ!」
「嬉しいわぁ〜…だからリュカはん大好きや!」
妻・子・仲間・部下…皆がジト目で睨んでいても、一切気にせずイチャつく2人。
「(ゴホン!)エコナ様…仕事が滞ってますので、それくらいに…」
秘書が遠慮がちに声をかける…
「あ…せやね………ゴメンなぁリュカはん。今夜はこの屋敷に泊まってや!その時にオーブ
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