第四百九十八話
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第四百九十八話 パーティーの話を聞いても
小田切君にも勧めたうえで自分も論文を読んでいく博士に同居しているタロとライゾウが言ってきた。
「博士、何か今田先生達がパーティーしているみたいだよ」
「そうみたいだぜ」
二匹は博士に話した。
「ちらっと聞いたけれどな」
「僕達の耳にも入ったよ」
「ああ、犬や猫の耳は人間よりずっといいからね」
話を聞いた小田切君はそれはと応えた。
「聞こえるよね」
「それで今田先生のお家の方からなんだ」
「パーティーしてるみたいな声が聴こえるんだよ」
「それでどうするの?」
「博士としてはな」
「他人がパーティーするならしておればいい」
博士はあっさりとした口調で答えた。
「別にな」
「そう言うの博士らしいね」
「他の人が何しても気にしないな」
「あくまで自分がどうか」
「そうだよな」
「うむ、だからな」
それでというのだ。
「別にあの先生達がパーティーするならな」
「それでいいんだ」
「そうなんだな」
「わしは今楽しんでおる」
論文を読みつつ話した。
「それならな、それにわしもじゃ」
「博士もパーティーするんだ」
「そうするのかよ」
「いや、飲むだけじゃ」
酒をというのだ。
「肴はピザで赤ワインを飲む」
「そうするんだ」
「だからいいんだ」
「うむ、パーティーをせずにな」
それでというのだ。
「楽しむ方法もあるな」
「まあそれはね」
「何でもあるな」
「だからじゃ」
それでというのだ。
「わしは他人が何をしてもよい」
「それで今もですね」
「論文を読んで夜はな」
飲むと言うのだった。
「そうして楽しむぞ」
「わかりました」
野上君も頷いた、そうしてだった。
博士は先生達のパーティーのことは気にしないでだった。
そうして論文を読んでいった、夜に飲むことはもう既定路線でありそちらも楽しむつもりであった。
第四百九十八話 完
2022・8・12
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