第六幕その三
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「実は」
「色々史実と違って創作が入っていて」
恵梨香も言います。
「史実ではいない人やない武器が出たりね」
「そうなのよね、幽霊とか妖術も出て」
ナターシャはそうしたお話をしました。
「仙人さんも出たりね」
「だから史記とかと違うんだね」
カルロスも言いました。
「三国志演義は」
「関羽さんも出る面白い作品だけれどね」
ファイター大尉は少し残念そうに述べました。
「実際の歴史とはかなり違うんだね」
「そうなんだ、関羽さんの武器の青龍偃月刀もね」
ボームさんは大尉に関羽さんの代名詞の一つであるいつも持っているあのとても大きな武器のお話をしました。
「史実では持っていなかったんだ」
「そうだったんだね」
「確か赤兎馬もね」
関羽さんの愛馬もです。
「史実ではだよ」
「乗っていなかったんだね」
「そうだったと思うよ」
「そうだったんだ」
「だから三国志演義もね」
「歴史書じゃないんだね」
「そうだよ」
こうお話しました。
「小説としては素晴らしいけれどね」
「成程ね」
「そういえば真田十勇士の人も実際は皆あの名前じゃなかったんだよね」
ジャックはこの人達について思いました。
「そうだったね」
「そうだよ、猿飛佐助さんはね」
「実は違う名前だね」
「十勇士でそのままの名前で歴史に出ている人は六人位かな」
「それだけなんだ」
「三人か四人しかという説もあるみたいだね」
そうだというのです。
「そして佐助さん達はね」
「別の名前なんだ」
「それで幸村さんに仕えていたんだ」
「そうだったんだね」
「そう思うと歴史の本と小説って一緒にしたらよくないんだね」
ハンクはしみじみと思いました。
「そうなんだね」
「全くーーですーーね」
チクタクはハンクに同意しました。
「そこをーー間違えるーーとーーです」
「よくないね」
「本当ーーに」
「そういえば平家物語もおかしな場面があるね」
ボームさんは言いました。
「平清盛さんが病気になってお水に浸かってもそのお水が熱湯になる」
「そんなこと外であるの?」
「幾ら熱が出てもそれはないよ」
ボームさんはガラスの猫に答えました。
「清盛さんはマラリアで高熱が出ていたらしいけれどね」
「それでもなのね」
「流石にお水が熱湯になって」
そうしてというのです。
「その熱湯で茹で卵が出来る位なんてね」
「ならないんだね」
「とてもね」
そうだというのです。
「事実平家物語も史実と違う描写が多いよ」
「そうなのね」
「清盛さんだって性格が全く違うしね」
「清盛さんってあの優しいお爺さん?」
「そうよね、頭を剃ってるね」
ベッツイとトロットがお話しました。
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