第五百十三話 ゲティスバーグの激戦その十二
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「飲ませてもらいます」
「じゃあ一緒にね」
「次は」
こうした話もしながらだった。
戦士達は休息も摂って戦っていった、戦いは続くが彼等は逸る気持ちも抑えながら戦っていっていた。
その状況を見て漆も言った。
「いいねえ、この感じだよ」
「そうだ、問題はない」
ノイマンも冷静に言った。
「この状況でな」
「そうだね」
「このまま戦っていけばだ」
ノイマンは漆に話した。
「やがてだ」
「スサノオが出て来るね」
「そしてその時にだ」
「戦えばいいね」
「それだけのことだ、敵は必ず尽きる」
ノイマンの冷静さは変わらない、それは絶対というまでだった。
「その時までだ」
「戦うだけだね」
「そうすればいいだけのことだ、しかしだ」
「どうしたのかな」
「君が不幸だね以外から話をはじめたのははじめてか」
「別にそうでもないよ」
漆はノイマンのその問いは否定で返した。
「変わったよ、僕も」
「そうなのか」
「だからね」
漆はさらに話した。
「今みたいに言ったんだよ」
「戦局を見てか」
「皆不幸じゃないしね、例外を除いてね」
「上条君か」
「ほら、今だってね」
「不幸だーーーーーっ!!」
インデックスに頭を噛まれながら叫んでいる。
「あれは俺の食事だっただろ!」
「あのハンバーガーも私のだったのよ!」
インデックスは今度は当麻の髪の毛を毟りながら言う。
「それを取ったからよ!」
「じゃあ別の食えばいいだろ!」
「それでも取ったことは許さない!」
「しかし髪の毛は抜くな!」
「幾らでも抜くわよ!」
「彼は剥げるね、近い将来」
漆はその当麻を見て話した。
「不幸だねーーー」
「確かに不幸だな」
ノイマンも否定しなかった。
「髪の毛もなくなるとはな」
「鬼だな」
霧雨はインデックスを見て言った。
「あれは流石にないだろ」
「やり過ぎだね」
「男にとって髪の毛は命なんだぞ」
「それ女の子じゃないの?」
「女は切るって意味でな」
「男は違うんだね」
「あるかないかがな」
まさにこのことがというのだ。
「大事なんだよ」
「それで彼はだね」
「ああ、自然に抜けるならまだしもな」
今もインデックスに毟られている彼を見て言う、髪の毛は無惨に宙を舞い毛根ごと地面に落ちていっている。
「毟られるとな」
「不幸なんだね」
「あれはないな」
霧雨はこうまで言った。
「俺も見ていて怖いぜ」
「流石に見ていられないな」
ディルクも顔に汗をかいている。
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