第89話
[1/5]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
悟飯は目の前の父と姉に似た男女に混乱していた。
「えっと…あなた達は父さんを知ってるんですか?」
「バーダック?」
「時々見る未来で…お前達の姿を見ていた。俺とこいつはカカロットの親だ。一応な…ギネ、こいつはカカロットのガキだ。こいつが勘違いしてた奴がこいつの姉だ…顔はお前に似たようだな」
「え!?カカロットの!?あ、あんた本当にカカロットの息子なのかい!?」
「え、ええ…」
父と姉に似た顔立ちの父方の祖父母。
確かにラディッツが言っていたように父や姉にそっくりだ。
しかし、本当にこの2人はラディッツと同じサイヤ人なのだろうか。
ギネは下手すれば姉より穏やかでバーダックも荒々しさは感じるが雰囲気は…近いイメージで言うと自分が学生だった頃のベジータか、初めて超サイヤ人に変身した父に近い。
「いやー、あたし達もお祖父ちゃんお祖母ちゃんになったんだねバーダック!悟飯だっけ?あんたに顔がそっくりじゃないか!あたしに似た孫もいるんだって?見てみたいねぇ…」
「興味ねえな」
「何だい?フリーザが惑星ベジータを消そうとした時、カカロットを守るために地球に飛ばした癖にさ。この天の邪鬼」
「お前の甘ったるい病気が移っただけだ。ただの気紛れだ……で?カカロットのガキ…てめえの親父は強えか?」
「も、勿論です!父さんは宇宙で一番強いんです!」
実力ならば悟林もベジータも負けてはいないが、悟空には何があっても何とかしてくれそうな安心感があった。
それを聞いたバーダックは地獄の鬼から奪ったのだろう酒を一口呷った。
「そうかよ、飛ばす直前まで泣き喚いていた下級戦士のガキがそこまで強くなったか」
口調はぶっきらぼうだが、その声にはどこか温かみがあった。
ラディッツから聞いたのとは違うが、悟空は両親に守られて地球に飛ばされたのだ。
「(何でこの2人の子供なのに伯父さんはあんなだったんだろう?)」
宇宙の神秘を感じた悟飯であった。
しかし、バーダックも今ではサイヤ人にしては穏やかだが、ギネと交際し、結婚するまではサイヤ人らしい人物だったのでラディッツがそんな性格でも全然不思議ではないのだが。
バーダックの変化はギネによるところが大きい。
ベジータがブルマ達との交流で穏やかになったように。
「それで?あんた何であたしを見て謝ってたのさ?」
「う…じ、実は…」
祖父母に今までの経緯を話すとギネは反応に困り、バーダックは酒を再び呷ると口を開いた。
「情けねえ野郎だ。」
「う…やっぱり…そう、ですよね…」
情けない奴扱いはされてきたが、悟空と同じ顔と声で言われるのは流石に堪えた。
「サイヤ人どころか男以前の話だ。いく
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ