真面目なお付き合いとは…
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<船上>
「…似たような物ですが、ちょっと違います。………私達…結婚します!」
「……………」
リュカのふざけた切り返しに怒るでもなく、ティミーの腕に抱き付きながら結婚を宣言するアルル。
その瞬間、皆の時間が止まった…
アルルの飛躍的な思考回路について行けず、作業中の水夫等までもが動きを止めた…
「へ、へー…お、おめでと…」
辛うじてリュカがコメントをすると、皆の時間が動き出す。
それでも視線はアルル等から離せず、互いにぶつかり合う者が続出する…
「あ、あのねアルルちゃん…そこまでの経緯を、私達に解るように説明してもらいたいんだけど…」
ティミーのもう1人の親であるビアンカが、息子ですら…当事者であるティミーですら思考が固まっている事象への、詳しい経緯を求めてきた。
「…はい。私は昨晩、お2人の息子さんへ処女を捧げました!凄く素敵な一夜でした!」
「あぁそう…ワザワザご丁寧にどうも…」
胸を張って、昨晩のエッチの報告をするアルルに、戸惑いながらも軽口を吐くリュカは流石であろう…
「私とそう言う関係になったからには、責任を取ってもらいたいと思ってます!」
その他大勢と同じくらい困惑顔をしていたティミーが、アルルの『責任』と言う言葉に、キリリと真面目な表情に変わる。
「あ、うん。…誤解の無いように言うけど、僕等は2人の結婚に反対はしないよ…むしろエッチする前から、2人は結婚する以外の道は存在しなかったからね!」
リュカの台詞は、しっかり噛み締めて聞くと、身勝手な内容(特に後半)になっているのだが、現状でそれに気付く者はいない。
勇者2人も笑顔で抱き合い、結婚の許しを噛み締める。
「それで…その事に伴ったお話なんですが…」
ティミーと抱き合いながら、顔だけリュカの方に向けて話を続けるアルル。
「私は、異世界より訪れた彼と結婚します。リュカさん達が元の世界へ帰れるようになった時、彼の事はどうするつもりでしたか?」
その場に居た大勢の者が、アルルの言葉に驚き困惑している…リュカとビアンカを除いてだが。
「その事はお前等2人に一任するよ。ティミーがこの世界に残っても良いし、アルルが僕等の世界へ来るのも良いし…お互いが納得し、アルル…君のご家族が納得する結論で行動しなさい。僕もビアンカも、お前達が共に同じ世界で暮らす事を、阻害するつもりは微塵もないよ」
リュカの言葉を聞き、今は2人で話し合う事に…
どの様な結論になるのかは、2人次第という事で…
「あの…リュカさん…俺は…どうすれば…?」
このプチドラマを眺めていたウルフが、自分の立ち位置を思いだし、リュカにどうするつもりなのかを尋ねてしまう。
「…お前はグランバニアへ強制連行だよ!決定だからね!」
「な!?…何で俺は、2人で相談して
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