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スケルトンの食べもの
第一章

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                スケルトンの食べもの
 ゾンビのペーターはマニーのヘンリーに墓場で自分が焼いたパンを食べつつ言った。
「俺達こうして食ってるよな」
「それがどうしたんだ?」
 ヘンリーは彼が焼いたパンを買って食べつつ応えた。
「一体」
「いや、アンデットも飯食ってな」
 パンにジャムを付けて食べつつ言った。
「それでトイレもするな」
「食ってる時にトイレの話はするなよ」
「いや、それでもな」
 ペーターはさらに言った。
「俺達は身体があるからな」
「それでか」
「飯食えるだろ」
「当たり前だろ」
 ヘンリーはパンにバターをたっぷりと塗りつつ応えた。
「一体何を言うんだよ」
「まあ俺達アンデットでな」
 ペーターは今度はこう言った。
「実は食わないでもいいけれどな」
「そうだけれどな」
 ヘンリーもそれはと応えた。
「実はな」
「ああ、けれどやっぱり食った方がな」
「身体の調子いいな」
「そうだよな、それで水も飲むしな」
「味も楽しんでるな」
「アンデットでもな、けれどな」
 ペーターは牛乳も飲んで言った。
「俺達は身体があるから食えるな」
「そして飲めるな」
「じゃあな」
 それならと言うのだった。
「スケルトンはどうなるんだ?」
「あいつ等か」
「ああ、スケルトンは骨だけだろ」
「肉も血管もないな」
「内臓だってな」
 身体のこの部分もというのだ。
「ないだろ」
「本当に骨だけだな」
「それでどうして飯食うんだ?」
 牛乳の後またパンを食べつつヘンリーに問うた。
「一体な」
「そういえばそうだな」
 ペーターはヘンリーの言葉に考える顔で応えた。
「不思議なことだな」
「ちょっと聞いてみるか」
「スケルトンの連中にか」
「じゃあリチャードに聞くか」 
 ヘンリーはペーターの言葉を受けて言った。
「そうするか?」
「そうだな、そうするか」
 二人の共通の友人の提案を受けてだった。
 ペーターもそれならと頷いた、そしてだった。
 二人は食後リチャードの家に行った、リチャードはこの時自宅でくつろいでいた。骨の身体の上に猟師の服を着ている。
 その彼にだ、ペーターは率直に言った。
「今日来たのは聞きたいことがあってなんだ」
「何だよ、聞きたいことって」
 リチャードはペーターに椅子に座ったうえで尋ねた。
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