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展覧会の絵
第十一話 ノヴォデヴィチ女子修道院のソフィアその一
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末魔の顔のまま凍りついたのだ。これも実に無残な骸であった。
 その骸を見てだ。また言う彼等だった。
「こんな殺しもな」
「俺はじめて見たぜ」
「俺もだよ」
 警官達はうんざりとした顔で話す。
「ここまでえげつない殺しはな」
「というか最近続くよな」
「ああ、暫くなりを潜めていたと思ったらな」
「またかよ」
 こう話しながらだった。周囲を見回していく。するとさらにだった。無残な死体が転がっていた。その無残な死体がどういったものかというと。
 舌を引き抜かれだ。片目もない。耳を両方共そぎ落とされている。
 そして喉を掻き切られてだ。達磨にされていた。そしてやはり恐ろしい顔でこと切れていた。
「両手両足切断か」
「実際に見たのははじめてだな」
「しかも何だよ。耳だの舌だの引き抜いてな」
「無茶苦茶じゃねえか」
 この死体も無残なものだった。そしてだ。
 組長の席もだった。そこに座っている男こそは。
「で、藤会の組長もかよ」
「こんな有様か」
「こりゃまたひでえな」
「何だよこれ」
 警官達は組長の席に座っているかつて生きていた何かを見た。
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