第二章
[8]前話
「すっかりよくなりましたね」
「そうですね」
団体の女性スタッフも応えた。
「最初は酷かったですからね」
「サーカス団から保護された時は」
「そこでは最初から病気で」
「獣医さんもいなくて」
「それで満足に治療も受けていなくて」
「体毛が抜けて弱りきっていましたが」
「それがです」
その状況がというのだ。
「保護されてこちらに入って」
「博士が白癬だと診察されて」
「治療してでしたね」
「そうしてです」
そのうえでというのだ。
「今ではすっかりよくなって」
「入浴治療も受けて」
「最初は入浴は苦手でも」
「今では慣れて大好きになって」
その入浴もというのだ。
「スマグラーを紹介したら」
「ああしてですね」
今度は大柄な雄の虎を見て話した。
「仲良くなって」
「いい夫婦になりましたね」
「不幸を受けても」
そうした虎達でもというのだ。
「幸せになるべきです」
「全くですね」
「ではこれからも」
「頑張っていきましょう」
「不幸な生きもの達を救っていきましょう」
「虎達も」
猛獣と呼ばれる彼等もとだ、二人で話してだった。
リールは幸せそうなアーシャにだ、笑顔で話した。
「スマグラーと幸せにね」
「ガウガウ」
アーシャはリールに鳴いて応えた、それはお礼を言っている様でも返事をしている様でもあった。どちらにしても幸せそうなものであった。
幸せを得た虎達 完
2022・10・26
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ