第二章
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「!?」
「!?」
二人は家の玄関が開かないことに気付いた、押しても引いてもだった。
開かずだ、二人は戸惑ったが。
その夫婦を見てだ、高校生達は笑い転げた。そして彼等を指差して口々にこんなことを言ったのだった。
「いやあ、やったやった」
「玄関に瞬間接着剤着けてやってな」
「それでガチガチに固定したけど」
「見事に効いたな」
「連中戸惑ってるぜ」
「何で開かないかってな」
「酔ってて頭も回ってないしな」
このこともあってというのだ。
「あたふたしてるぜ」
「そのうち気付くだろうけれどな」
「暫くあのままだな」
「見ろよあの慌てた姿」
「笑えるな」
「あれだよな」
閉じ込めることを提案した高校生が言った。
「犬をずっとケージに閉じ込めたんだ」
「ああ、それならな」
「自分達も閉じ込められてみろ」
「閉じ込められたワンちゃんの気持ちわかれ」
「そうだよな」
「ざまあ見やがれ」
嘲笑する言葉が自然に出た。
「暫くそうなってろ」
「どうせ反省しないだろうけれどな」
「ワンちゃんの報い受けろ」
「それで精々苦しんでろ」
「う〜〜〜〜・・・・・・」
自分達を嗤う彼等に気付いてだった。
夫婦は忌々し気に睨んできた、だが。
そんな彼等を見てだ、高校生達はまた笑って話した。
「何かしてみろ」
「そこから出てな」
「悔しかったら反省しろ」
「もう手遅れだけれどな」
「こうなるのも報いなんだよ」
「因果応報だ」
「悪い奴等には報いがあるんだよ」
こう口々に言うのだった。
「それを俺達が与えてやったんだ」
「くたばるまで報いは受けるからな」
「それでくだばってからもな」
「だから楽しみにしてろ」
こう言ってだった。
二人を見てせせら笑った、二人はそれを見てさらに怒ったが酒が周り切った頭ではただ怒るだけしか出来なかった。
やがて玄関の扉を無理に壊して外に出て酒やつまみを買いに行ったが。
「もう人間じゃねえな」
「生きものっていうか餓鬼だな」
「あれじゃあ終わりだな」
「本当にな」
高校生達はその二人を見て今度は呆れた、そして彼等もわかった。二人がもう人間でなくなっていることに、そしてその結末が近いことも。
閉じ込められた気持ちをわかれ 完
2022・10・26
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