第五百十二話 赤壁の戦いその十三
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「神を再びです」
「皆で倒すんだ」
「そうしましょう、幾度戦おうともです」
それでもというのだ。
「私達は同じです」
「負けないぞ」
「勝ちます」
「そうだ、負けないということはだ」
「勝つということです」
二人でこう話した。
「そういうことです」
「そうだな」
「待て、負けないと勝つは違うぞ」
紅丸がそれを言ってきた。
「それはな」
「違うのか?」
「同じではないのですか?」
クリスも紫苑も怪訝な顔で問い返した。
「どちらも」
「そうだ、負けないということはな」
「即ち勝つことです」
「勝敗は必ずつくだろう」
「それが戦いというものです」
「世の中には引き分けというものがある」
蒼影はこう述べた。
「だからだ」
「引き分け?甘いですね」
「そんなもの認めるか」
紫苑もクリスも強い声で反論した。
「やるからにはどっちかだ」
「勝つだけです」
「だから負けないならだ」
「勝つしかない」
「あの、お二人共それは違いますので」
G3は紅丸の側に立って話した。
「政治的戦略的にです」
「そうだ、引き分けでいい場合もあればだ」
翼もこう言う。
「そして負けないとそれなら充分と言う場合もある」
「そうなのですか」
「腑に落ちない考えだな」
「時と場合としてです」
G3はまた話した。
「そうした場合もあります、確かに今の私達は勝利を手に入れるべきです」
「ではです」
「やはり負けないイコール勝つじゃないか」
「ですからそうではないのです」
「あの、そのお話は後にしまして」
今も蒼影と共にいるソーカが言ってきた。
「戦闘は続けていますが」
「それに本腰を入れるべきですね」
「完全に」
ソーカはG3に答えた。
「北条さんもそう思われますね」
「このままお話しても長くなりますし」
「それではですね」
「今はです」
何といってもというのだ。
「あらためてです」
「戦いに専念すべきですね」
「詳しいお話は後で」
「それがいいな」
紅丸は二人の話に同意して頷いた。
「話は後だ」
「はい、敵はまだまだ来ます」
響も言ってきた。
「それではです」
「今はな」
「共に戦いましょう」
「そうしよう」
紅丸はこう言って刀を手に響と共に前に出た、すると紫苑は考えることなく前に出て縦横に暴れた。もう先程の話は忘れていた。
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