西ゼムリア通商会議〜インターバル・中篇〜
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の手も借りたいくらい人材不足に陥っているでしょうから、妥当かつ合理的な処遇かと。」
「父さん……」
レーグニッツ知事の意見を知ったマキアスは明るい表情を浮かべた。
「―――――色々と話が逸れてしまいましたが、”アンゼリカ卿”。帝都奪還の先鋒の件、できればこの場で答えて頂きたかったですが、やはり内容が内容ですので考える時間は差し上げます。ですが、考える時間はあまり残っていない事はご理解下さい。」
「……その口ぶりだと、連合軍が帝都に進軍する日にちも近いのかい?」
ミルディーヌ公女の言葉を聞いて察しがついたアンゼリカは表情を引き締めて訊ねた。
「正確な日にちはまだ決まっておりませんわ。――――――ですがエレボニアが存続できると決まった以上、帝国貴族の筆頭として、そしてヴァイスラントの”総主宰”としても、可能な限り早急に戦争を終結させ、エレボニアの復興や信頼回復を1分1秒であろうとも早めたいと考えております。それに恐らく連合の方も、戦後の領土併合や軍事費の節約の件を含めた諸々の処遇の為にも、可能な限り戦争終結を早めたいという私の考えに同意して下さると確信しております。」
「私も新政府の代表者として公女殿下のその考えには賛成です。戦争が長引けば長引く程、国内が疲弊し続ける事によって戦後の経済回復や復興が遅れ続け、また経済回復や復興の為に必要な費用が膨れ上がり続けるのは火を見るよりも明らかですから。幾らメンフィル帝国による融資が約束されているとはいえ、メンフィル帝国の”保護期間”を過ぎればメンフィル帝国から融資してもらった復興金も賠償金同様時間をかけて返済しなければならないのですから、減らせられる負債は可能な限り減らしたいというのが政府としての本音でもありますので………」
「私達皇家も同じ考えだ。アンゼリカ君。君も”自分達の為の最適な判断”の為にも私達の事は気にせず、よく考えてくれたまえ。勿論仲間達に相談する事もそうだが、私達でよければいつでも相談に乗るよ。」
「………わかりました。」
「アンちゃん……」
「……………………」
「エリオット………」
ミルディーヌ公女の意見にレーグニッツ知事は複雑そうな表情で同意し、レーグニッツ知事同様ミルディーヌ公女の意見に同意した後静かな表情で答えたオリヴァルト皇子の指摘に会釈をして答えたアンゼリカの様子をトワは心配そうな表情で見つめ、クレイグ将軍を生存させる事は諦めるような話になっている事に辛そうな表情で黙り込んでいるエリオットをガイウスは心配そうな表情で見つめた―――――
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