第三十九話 合コンが終わってその一
[8]前話 [2]次話
第三十九話 合コンが終わって
一行は部屋を出てから店のカウンターで勘定を終えた、そうして店を出たがここでだった。
かな恵を見てだ、富美子は彼女に口をへの字にさせて尋ねた。
「酔ってるでしょ」
「酔ってるわ」
かな恵もその通りだと答えた。
「もうね」
「そうよね、お顔真っ赤で足ふらふらだし」
「いやあ、白ワインジョッキで四杯飲んで」
それでというのだ。
「すっかりね」
「やっぱりね」
「お酒美味しくて」
「そうよね」
「酔ったわ」
「意識あるわよね」
「あるわ」
かなり酔っている声で答えた。
「何とかね」
「何かなの」
「だから安心してね」
「安心する筈ないだろ」
横から成海が言ってきた。
「送ってくな」
「悪いわね」
「いつもだからいいよ」
成海はかな恵に笑って応えた。
「というかその足で団地の階段歩いたらな」
「危ない?」
「だからな」
それでというのだ。
「家まで送ってくな」
「有り難うね」
「付き合ってるなら当然だろ、それに幼馴染みだからな」
このこともあってというのだ。
「本当にだよ」
「当然なのね」
「ああ、送るな」
「そうだよな、同じ団地だしな」
達川は成海の言葉を聞いて納得した顔で頷いた。
「これ位しないとな」
「そうだな、これは成海が正しいな」
越智も感心した声で頷いた。
「いいことをするな」
「そうだよな」
「だったらな」
越智はさらに言った。
「俺達もな」
「見習ってか」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「やっていくか」
「そうだよな、それぞれな」
達川は成海に応えて話した。
「女の子をな」
「送っていこうか」
「俺達も団地に住んでるしな」
「同じな」
「だったらな」
「成海みたいにな」
「やろうな」
こう話した。
「こいつを見習って」
「そうしような」
「成海っちいい彼氏だよ」
かな恵も笑顔で言ってきた。
「私に勿体ない位のね」
「それは俺の台詞だよ」
成海も笑顔で言った。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ