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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第98話 激突!イッセーVSメルク!重力の魔窟、ヘビーホールに向かえ!
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う。そんな包丁じゃ食材たちは心を開かないよ」
「そうか……」
メルクの言葉にイッセーは落胆した様子を見せる。
「小猫ちゃん……」
「先輩、ありがとうございます。でもいいんです、寧ろメルクさんの話を聞いて決心がつきました」
イッセーは小猫に声をかけるが、小猫は涙を拭いて笑みを浮かべた。
「決心?」
「はい、私は心の何処かで父様に甘えていました。父様の包丁を使う事で何処かで父様が側にいてくれるって思ってたんです」
小猫は自らの心境を語り始めた。
「でもそれじゃ私は成長できません。節乃さんや姉さまに鍛えてもらっている内に思ったんです、父様を超えるような料理人になりたいって……私にとって世界一の料理人は父様だったから……」
「そうだったのか……」
「この包丁が折れたのも私にいつまでも甘えてはいけないよっていう父様のメッセージだったのかもしれません。だから私、自分の包丁を買います!父様のように自分の包丁を買って大切にしていきます!そうすれば父様のような料理人になれるって思ったんです!」
「そうか、小猫ちゃんが決めた事なら俺は反対しないよ。強くなったな、小猫ちゃん……」
「はい……!」
イッセーは小猫を抱きしめて小猫も笑みを浮かべて抱き返した。小猫は凄いな、私もあの強い精神を見習わないといけないな。
(私もどこかでデュランダルを譲り受けただけと思っていた。だがそれではデュランダルにも託してくれたストラーダ猊下にも失礼だ。私もストラーダ猊下以上の聖剣使いになって見せる!)
私は心の中でストラーダ猊下を超える戦士になって見せると決意を新たにした。
「メルクさん、ありがとうございます。貴方の言葉で小猫ちゃんは成長できました」
「そうか、力になれたのなら良かったよ。その包丁も喜んでる、『頑張れ』ってそう言ってるよ」
「父様……」
メルク殿の言葉に小猫は愛おしそうに折れた刃を優しく抱きしめた。
「さて、なら帰ったら小猫ちゃんの包丁を買いに行くか」
「えっ、俺に新しい包丁を作ってほしいと依頼はしないのか?」
「そうしたいのは山々なんだけど時間が無いからな。3年も待てないんだ」
「そうか、ぜひその子の包丁を作ってみたいって思ったんだがそういう事なら仕方ない。順番は順番だからな」
GODが現れるのは近いと言われているからな、3年は長すぎる。
メルク殿にオーダーメイドできる貴重な機会を無碍にするようで残念だが小猫の包丁はデパートで買うことにしたのだろう。
「そうだ、メルクさん、俺は貴方にもう一つ聞きたいことがあったんだ」
「なんだ?」
「メルクの星屑って知ってるか?」
「ッ!?」
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