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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第98話 激突!イッセーVSメルク!重力の魔窟、ヘビーホールに向かえ!
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まるで戦場のようだった。
「うおぉぉぉぉっ!?」
「わあぁぁぁぁっ!!」
するとアザゼル殿と小猫が同時に声を荒げた。び、びっくりしたぞ……
「すげぇ!?こんな珍しい素材は初めて見た!?」
「す、凄いです!あのメルク包丁の研ぐ前の刃をこの目で見られるなんて!?」
アザゼル殿は壁や台の上に置かれた素材を、小猫は壁にかかっていた包丁の刃を見て驚いていた。
「目の良い二人だね。俺の包丁の良さが分かるのかい?」
「そりゃあもう!貴方の包丁が乗っている雑誌は全部見ましたし、実際に売られている所に見に行った事もあります!」
「俺は包丁の事はよく知らねえがこれらの素材が滅茶苦茶レアなモンだってことは分かるぜ!コイツを使えばあの人工神器や武器が作れるかもしれねえな……!」
メルク殿の問いに小猫は興奮した様子で答えて、アザゼル殿は包丁の良さは分からないらしいが、その素材には強い関心を集めていた。
私も包丁には詳しくないが、あの刃の鋭さには心が惹かれてしまうな。メルク殿は武器は作らないらしいから惜しく感じてしまうよ。
「あっ、もしかしてこの刃ってあの『千徳包丁』ですか!?数千種類の食材を自由自在に切れるというオールラウンダーの包丁!一本500万円はするメルクさんの代表作ですよね!」
小猫は壁にかかっていた研ぐ前の包丁の刃を言い当ててしまった。凄いな、私にはすさまじい切れ味のある刃にしか見えないぞ。
「触るな!」
「えっ?」
だがメルク殿はそれを見て血相を変えて叫んだ。小猫はメルク殿の叫びに驚きそちらを見るが、運悪く包丁の刃が小猫の方に倒れてしまった。
「小猫ちゃん!」
イッセーが間に入って小猫を庇うが、その際に掠めたのかイッセーの腕から血が噴き出した。
「んなっ!?かすっただけで俺の腕が切れた!?」
そのまま地面に落ちていった刃は石材で出来た床にすっぽりと突き刺さってしまった。
「落ちただけで石の床にめり込んじゃったわ!?」
「信じられねえ切れ味だ。どんな研ぎ方をすればあんなにも切れるんだよ……!」
イリナとアザゼル殿もあまりの切れ味に驚いているようだ。あれは並みの名刀など足元にも及ばない切れ味だぞ……!
「済まない、忠告が遅れた。それは『ワーナーシャーク』の歯で作った刃だ、切れ味はすさまじいし触れただけで切れてしまう。ここにあるのは危険なモノばかりだ、あまり迂闊に触らないでくれ」
「い、いえ……わたしの方こそ申し訳ありませんでした」
メルク殿は小猫に謝るが彼女にも非はあったので小猫も彼に謝った。
その後私達はしばらくメルク殿の工房を見学していた。
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