暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第130話:剣が砕かれ、雨が降り注ぐ
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ギアは、あの時と違いアルカノイズによる分解器官による攻撃も防げるように改良されている。
 状況はどう考えてもファラにとって不利であるにもかかわらず、ファラは全く怖気付いた様子を見せない。そもそも人形に怯えの感情があるかも不明ではあるが……

「ダンスマカブル」

 ファラはアルカノイズの召喚結晶をばら撒き、邸内にアルカノイズを召喚する。あの時と同じ戦いの構図に、しかし翼は戦意を顔に漲らせてギアペンダントを手にした。

「あぁ、付き合ってやるとも!」
「今度こそスクラップにしてやる!」

「Croitzal ronzell Gungnir zizzl」
「Imyuteus amenohabakiri tron」
「Seilien coffin airget-lamh tron」

 装者3人がシンフォギアを纏い、アルカノイズの群れへと突撃していく。翼は無駄のない動きで次々とアルカノイズを切り伏せ、奏は嵐の様に迫るアルカノイズを打ちのめし、マリアは正確に短剣を投擲しアルカノイズを1体残らず始末していった。

「おらぁぁぁぁっ!」
「はぁぁぁっ!」
「ここは私達が!」

 奏とマリアが周囲のアルカノイズの相手をしている間に、翼は八紘らに後退を願った。いくら強化型シンフォギアであっても、無力な人間を守りながらの戦いでは限界がある。

「うむ、務めを果たせ」

 それに対し八紘は、情を感じさせない事務的な言葉だけを返し護衛と共に下がっていった。
 その事に翼は辛そうに顔を伏せるが、今は戦いが優先と気を取り直しアルカノイズの討伐へと戻る。

 ファラはそんな翼に目を付けた。

「さぁ、捕まえて御覧なさい!」

 まるで竜巻に乗った様に宙を舞うファラが、強風を纏い翼へと何度も突撃する。翼はそれを悉く回避すると、一瞬の隙を見てアームドギアを大剣へと変形させ青い斬撃をファラに向け飛ばした。

[蒼ノ一閃]

 大剣から放たれる青い斬撃が、ファラに向けて一直線に飛んでいく。ファラはそれを避けようとする気配がない。このまま大人しく切られるつもり……な訳が無く、ファラは手にした剣を振るい斬撃のように風を飛ばして翼の攻撃を打ち消した。

 自慢の一撃が容易く防がれたのを見て、翼は大きく飛び上がるとファラに向け上空から剣を投擲する。その剣は見る間に翼の身の丈など軽く超えるほどの巨大な剣となり、それを翼は上から蹴り落とすようにしてファラに叩き落した。

[天ノ逆鱗]

 この状態で翼が放てる大技の一つ、『天ノ逆鱗』。こんなのを喰らえばファラもただでは済まない筈だが、ファラは全く焦る様子を見せず手にした剣一本でそれを受け止めてしまった。

「何かしら……」

 一見すると無謀にしか見えない光景。傍から
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