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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第130話:剣が砕かれ、雨が降り注ぐ
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実家が敵に狙われ戦場となる事への不安以上の何かを抱えているように感じられた。
「検査入院で響君が欠けているが、打って出る好機かもしれないな」
「……キャロルの怨念を、止めてください」
決意を胸に宿した目で告げてくるエルフナインに、装者一同は頷く事で応えた。
こうしてこれまでとは違い、明確な目的をもってキャロル達に先んじて動くS.O.N.G.。
その戦力は大きく3つに分けられた。
一つは深淵の竜宮に向かうチーム。これには先日ミカを討伐するのに多大な活躍を見せた、調と切歌に加えてクリスと透が割り当てられた。
転移魔法で即座に現場に向かう事が出来る魔法使いは基本本部に待機として、不測の事態が起こった際に現場に急行させるのが賢い使い方なのだろうがこれからクリス達が向かう場所は海中の施設。もしもと言う時には、透の転移魔法が緊急脱出の手段となる事を考え最初から同行する事となった。
もう一つが風鳴邸に向かうチーム。こちらは関係者である翼と翼の装者としてのパートナーである奏。そして同じく年長組のマリアが割り振られた。恐らく装者としてもっとも実戦経験豊富なこの3人であれば、突発的な襲撃が起こった場合でも柔軟な対処が出来るだろうと言うのが大きな理由だ。
そして最後の一つが本部で待機するチーム。これは現在検査入院で席を外している響に加えて、魔法使い2人が担当となった。彼らの目的は所謂後詰であり、もし予想地点意外にアルカノイズなどが出現した場合即座に急行する事を目的としていた。
尤も透は前述の理由でクリス達に同行しているのだが。
そう言う訳で編成されたチームはそれぞれの担当の場所に向かい、奏は翼・マリアと共に風鳴邸へと足を踏み入れた。
門が開かれ、慎二を加えた4人が風鳴邸に入る。
入ってすぐ目に飛び込んできたのは、何とも立派な日本家屋。そしてその傍に見える、聳え立つ巨大な岩の柱だった。
「要石……」
「あれが?」
「ただの注連縄巻いた岩にしか見えないけどな」
装者3人が要石に注目していると、屋敷から1人の男性が黒服のガードマンと思しき男を引き連れて出てきた。慎二の声に其れに気付かされた3人が男に顔を向けると、眼鏡をかけて厳格そうな顔をした男性――風鳴 八紘が口を開いた。
「ご苦労だったな、慎二。それにS.O.N.G.に編入された君の活躍も聞いている、マリア・カデンツァヴナ・イヴ」
「あ、はい……」
まさかこんな所で労いの言葉を掛けられるとは思っていなかったのか、マリアはやや反応が遅れながらも返事を返した。
次はいよいよ翼の番か……と思われたが、八紘は翼を無視してその隣の奏に声を掛けた。
「そして君だ、天羽 奏。弦に拾われたと言う君が
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