第26話 正室と側室 後編
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麗羽と離れていることを理由に、離間の計を施してくる可能性が高いです。
揚羽が私の軍師をすることになれば尚更です。
・・・・・・。
戦略の練り直しが必要ですね。
やはり軍師ではない私では、この程度の戦略が関の山です。
自分では、良い線いっていると思いましたけど・・・。
揚羽がいるのだから、ここは揚羽に戦略の練り直しをお願いします。
「揚羽、麗羽が望まない以上、この戦略は破綻している。このままこの戦略を実行に移すと、敵につけ込まれる隙を作ってしまう。だから、揚羽は戦略の練り直しをしてくれないか?」
私は揚羽に言いました。
「確かにそうですね。これでは、自滅する可能性があります。わかりました私の方で戦略の練り直しをさせていただきます。ですが、正宗様。仕官の条件である側室の座の件は取り下げません」
揚羽は私の方を向いて、笑顔で応えました。
「なああんですって!正宗様は戦略を練り直すと仰っているのよ!司馬懿さんが正宗様の側室である必要がなんでありますの!」
麗羽が揚羽に詰め寄って怒っています。
「正宗様の戦略上、私が正宗様の側室になった方が利があると申しました。ですが、それだけで、私が側室の座を要求した訳ではありません。私が正宗様の妻に成りたかったからです」
揚羽は麗羽の怒りなど、どこ吹く風で淡々と話しました。
「正宗様も司馬懿さんに何か言ってくださいまし!」
麗羽は揚羽の態度に腹が立ったのか、私に向き直り加勢するように言ってきました。
「正宗様はお忘れではないですよね。私が仕官するなら、どんなことでもすると仰ったこと」
揚羽は笑顔で私に釘を刺してきました。
「あなたは黙っていなさい。正宗様は私の大切な方ですのよ。そんなに結婚相手が欲しいのなら、街に出て男にでも声を掛ければ良いではありませんの!」
「誤解しないでください。私は痴女じゃありません。私も袁紹殿と同じく、正宗様でなくては納得できません。正室の座はお譲りしますので、ご安心してください」
麗羽と揚羽の言い合いが段々ヒートアップしてきました。
私は、このままだと不味いと思いました。
「二人とも落ち着いてくれ!」
私は言い合っている2人に大きな声で言いました。
麗羽と揚羽は言い合いを止めて私に向き直りました。
北郷一刀はあんな大勢の女性を侍らして、よく問題起きなかったものだな。
私は2人でも既に精神的に辛いです。
「揚羽に聞きたいんだが、何で私なんだい。良い男なら私以外にもっといると思うよ。私は皇族っていっても、裕福な方じゃない。姉上も郎中から出世しているんだ」
私は揚羽が私の側室になりたい理由を率直に聞いてみました。
「私は正宗様だ
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